ライオン株式会社、グリーン物流優良事業者表彰で国土交通大臣表彰を共同受賞
2023年12月23日、砂防会館(東京都千代田区)で開催された「令和6年度 グリーン物流パートナーシップ会議物流パートナーシップ優良事業者表彰」において、ライオン株式会社が国土交通大臣表彰を遵受しました。今回の受賞は、アース製薬や大塚倉庫など、合計11社が共同で取り組んだ環境に配慮した物流モデルが大いに評価されたものです。
環境課題への対応と持続可能な物流の実現
近年の物流業界では、乗務員の労働時間規制の強化や、環境負荷の軽減が急務となっています。このような中、ライオン株式会社は物流事業者と協力し、効率的な輸送方法を開発してきました。特に、輸送のモジュール化や混載輸送の導入が功を奏し、CO2の排出量削減や車両台数の大幅な削減を実現しました。
受賞対象となったのは、「ケースA」と「ケースB」と称される二つの取り組みで、これらは異なる企業が連携し、それぞれの強みを生かして実施されました。ケースAでは、フェリーを活用した混載輸送が行われ、物流の効率化と時間短縮が図られました。一方、ケースBでは食品配送の効率化が鍵となりました。
表彰式の様子と参画企業の声
表彰式には、岐阜プラスチック工業、大塚倉庫、アース製薬などの代表者が出席し、国土交通大臣から直接表彰を受けました。中でも鈴与株式会社の松山典正取締役は、受賞の意義について「協力いただいた10社の結束が結実した結果」と語り、今後の物流業界の課題解決に向けた取り組みが重要であると強調しました。
ケースA-1:フェリーを活用した混載輸送の詳細
ケースA-1に関しては、九州と関東間での製品の混載輸送が行われ、パレットサイズや積み付け方法の標準化により車両の利用効率が向上しました。この結果、年間で313.2トンのCO2排出を削減し、ドライバーの拘束時間も大幅に短縮されました。特に、出荷スケジュールの調整が安定した運行を実現したことが評価されました。
ケースB:食品専用物流拠点の設立
ケースBでは、神奈川県厚木市に食品のための専用物流拠点を設けました。この新たな物流拠点は、数社との共同配送を行い、各製品の輸送の効率化を図りました。なんと、この取り組みによって年間で538.1トンのCO2を削減し、ドライバーの拘束時間も10,916時間削減されました。
今後の展望と持続可能な物流の重要性
ライオン株式会社は、今後も異業種の企業と連携を深めつつ、持続可能な物流の推進に努めていく意向を示しています。物流業界全体の課題に共に取り組むことで、さらなる効率化と環境負荷軽減を追求し、持続可能な社会の実現に寄与していくことが期待されます。
この受賞を通じて、グリーン物流の重要性が一段と高まる中、ライオン株式会社の活動は今後の環境対策のモデルケースとして、多くの企業に影響を与えることでしょう。