新たな人材育成施策
2019-12-18 13:00:47

VUCA時代の新たな人材育成施策としてのピアコーチング

VUCA時代における新しい人材育成アプローチ



VUCA時代とは、変化が激しく、不確実性が高い現代社会の特性を表す概念です。この環境下では、企業は自己完結的な発展から脱却し、多様な視点を持ち寄ることが求められます。これを背景に、GEヘルスケア・ジャパンとロシュ・ダイアグノスティックスが手を結び、業界初となる「ピアコーチング」を導入しました。この取り組みでは、各社のリーダーが共に学び合い、成長に向けた道筋を共創します。

ピアコーチングの目的と運営概要



GEヘルスケア・ジャパンとロシュ・ダイアグノスティックスは、VUCA時代におけるリーダーシップの在り方を模索するとともに、社員の能力向上を目指しています。この新手法であるピアコーチングは、リーダーが自らの知識と経験をもとに他者と情報を分かち合うことで、行動変容を促進することが狙いです。エンゲージメントやパフォーマンス向上を図るために、全国から選ばれた社員は、課題解決のための共通のアプローチを検討します。

トレーニングは、選ばれた22名の社員に対し、6か月間にわたり行われ、特定の課題に対する解決策を見出していくプロセスが重視されました。この過程で、参加者は対話を重ね、相手の意見に耳を傾けることで、自らの成長を促します。

ピアコーチングのプロセス



ピアコーチングは、全4段階に分けられ、その中で重要なのは、互いの状況に対する理解を深め、共通の課題を見出す姿勢です。ここでは、相手にオープンエンドの質問を投げかけながら、深い内省を行い、自己成長につなげます。桜庭理奈人事本部長は、「ピアコーチングは一方的な指導ではなく、共に課題に取り組むことが重要」と述べています。

この新しいアプローチの特徴は、心理的安全性を持った環境の中で実施されることです。コーチングセッションには人事担当者が介入せず、参加者同士が率直な意見交換を行うことが求められます。これにより、より深い理解と相互の信頼が醸成されます。

成果と今後の展望



最終段階であるアウトプットセッションでは、参加者たちが得た気づきを共有しました。シチュエーションに応じたリーダーシップの重要性や、信頼関係の維持について深く掘り下げました。このピアコーチングによって、新たな組織文化を育む土壌ができつつあります。

髙﨑洋一人事・総務部門部門長は、「AIやビッグデータの進展を背景に、ヘルスケア企業は新たな価値を創造する必要がある」と述べ、今回の取り組みが業界にとって重要なステップであることを強調しました。

「内省や成長が連鎖する組織文化を育てることが、VUCAな時代を生き抜く鍵となる」と桜庭は結論づけます。今後も両社はピアコーチングを続け、より良い医療ソリューションの提供を目指します。

会社情報

会社名
GEヘルスケア・ジャパン株式会社
住所
東京都日野市旭が丘4-7-127
電話番号

トピックス(その他)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。