こまつ座の名作『木の上の軍隊』 再々演
こまつ座の名作『木の上の軍隊』が再々演を迎え、演劇ファンから熱い視線が注がれています。この作品は、井上ひさしの思いを引き継ぎ、蓬莱竜太によって書かれた記念碑的な舞台です。初演は2013年で、その後も進化を続け、2016年にはリメイクされたオリジナルバージョンが披露されました。
戦後の命の三部作
この作品は、山田洋次監督が「戦後“命”の三部作」と名づけた作品群の一部に位置しています。この三部作には、
- - 『父と暮せば』
- - 『木の上の軍隊』
- - 『母と暮せば』
といった名作が含まれ、数々の演劇賞を受賞しています。それぞれ、戦争の悲劇や人の命の大切さを深く掘り下げた内容になっており、観客に強いメッセージを届けています。
『木の上の軍隊』の独自性
『木の上の軍隊』では、戦争の中で生き抜く兵士二人の姿が描かれています。彼らは南の島で孤立した状況に置かれ、戦争の恐ろしさを体験します。物語は、彼らを見つめる精霊“語る女”の視点から語られ、陰鬱な戦争の光景を際立たせます。サスペンスと共に、人間ドラマが展開されるこの作品は、観客に深い感動を与えます。
演劇界の注目
再々演にあたり、栗山民也演出、松下洸平が主演することが大きな話題となっています。2018年には『母と暮せば』が成功を収め、読売演劇大賞を受賞するなど、栗山と松下のコンビには多くの期待が寄せられています。この新たな挑戦は、演劇界全体の注目を集め、観客の心に深く響くことでしょう。
2019年東京公演について
東京での公演は、2019年の5月11日から19日まで、紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYAで行われます。すでにチケットの好評販売が始まっており、観客からの反響も良好です。詳細については、こまつ座の公式サイトで確認することができます。
出演者とスタッフ
主要な出演者には、山西惇、松下洸平、普天間かおりが名を連ねています。スタッフ陣には、井上ひさしの原案を受け継ぐ蓬莱竜太、演出の栗山民也、音楽の久米大作らが確固たる作品を築いています。普段触れることのない舞台の裏側を知ることで、より一層作品への理解が深まるでしょう。
まとめ
『木の上の軍隊』は、ただの舞台にとどまらず、私たちに戦争の影響や命の大切さを考えさせる作品です。観劇を通じて、歴史や人間の命の儚さを再考する機会になるでしょう。あなたもぜひ、こまつ座の作品を観に足を運んでみてはいかがでしょうか?