ハイチの避難児童
2025-10-09 09:23:53

ハイチで避難する子どもたちの急増についてユニセフが警告

ハイチの子どもたちが直面する複合的危機



2025年10月8日、ニューヨーク発—ユニセフが発表した最新のレポートが、ハイチの子どもたちが直面している危機的な状況を明らかにしました。この報告書「チャイルド・アラート」によると、暴力によって住まいを追われた子どもたちの数が過去1年間でほぼ倍増し、現在では68万人にものぼっていることが判明しました。

ハイチ全土で130万人以上が避難を余儀なくされており、暴力の激化や社会サービスの崩壊、人道支援の不足が重なり、さらに危機が深刻化しています。特に、首都ポルトープランスでの暴力が続き、多くの人々が自宅を離れて地方へ避難しています。

危険にさらされる子どもたち



ユニセフ事務局長キャサリン・ラッセルは次のようにコメントしています。「ハイチの子どもたちは、恐ろしい規模の暴力と避難を経験しています。一度避難すると、彼らは住む場所だけでなく、学校や遊ぶ機会も失うのです。」報告書では、特に避難拠点の33%には保護のための基本的なインフラすら整っておらず、子どもや女性が暴力や搾取の危険に直面していることが指摘されています。

多くの学校が避難所として使用され、約50万人の生徒の教育が中断されています。ハイチの危機には、330万人以上の子どもが人道支援を必要としており、特に100万人以上の子どもたちが深刻な食料不安に陥っています。

人道支援の必要性



今年の予測では、急性栄養不良に陥る5歳未満の子どもが約28万8,544人となっています。武装集団はポルトープランスと幹線道路の85%以上を支配しており、これが人々が食料やヘルスケア、保護を受けることを難しくしています。また、人道支援者は支援が求められる地域にアクセスしようとする中で、深刻な危険に直面しています。

ユニセフは、パートナーと協力して、今年8万6,000人以上の子どもの消耗症を治療し、11万7,000人にヘルスケア、14万人に安全な水を提供してきました。2024年以降は、「武装集団に関与した子どもの引き渡しに関する議定書」に基づき178人以上の子どもを武装集団から解放し、社会復帰の支援も行っています。

国際社会への呼びかけ



ユニセフは、避難を余儀なくされた子どもたちへの支援を拡充するために国際社会に対して緊急支援を求めています。具体的には、安全な避難場所、家族の追跡・再会支援、心理社会的サポート、健康、栄養、教育、安全な水と衛生設備が求められます。

しかし、ハイチに対する人道的支援の資金が著しく不足しており、必要な支援活動が制限される危険性があります。ラッセル事務局長は「ハイチの子どもたちには、一刻の猶予もありません。全ての子どもに安全で健康的な生活を送る権利があります。今こそ行動を起こす時です。」と強く訴えています。

ユニセフの役割



ユニセフの活動は、すべての子どもたちの権利と健やかな成長を促進するために行われています。世界中で様々な支援を行うことで、特に困難な立場にある子どもたちのために尽力しています。ユニセフの活動資金は、個人や企業からの募金、各国政府の支援によって賄われています。ハイチのような危機的な状況において、国際社会の支援が求められているのです。


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会社情報

会社名
公益財団法人日本ユニセフ協会
住所
東京都港区高輪4-6-12ユニセフハウス
電話番号
03-5789-2016

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