水産業の未来を築くために!南伊勢町連携協定締結
南伊勢町、三重外湾漁業協同組合、そして一般社団法人フィッシャーマン・ジャパンは、持続可能な水産業を実現するため、連携協定を締結しました。この協定には、地域の水産業の振興、デジタル化の推進、藻場再生が主な柱として位置付けられています。
水産業の現状
この協定の締結は、南伊勢町の水産業が厳しい環境に直面していることから始まりました。担い手不足や漁獲量の減少、また海水温の上昇や藻場の消失等、多くの課題が浮き彫りになっています。これに対抗するため、南伊勢町では担い手育成事業「TRITON PROJECT」を実施し、漁師塾を開講。また、その活動は既に4名の新規漁業就業者を生み出しました。
連携協定の目的
今回の連携は、過去の取り組みをさらに発展させる目的を担っています。水産業が直面する様々な課題に対して、多角的なアプローチを実践することで、地域の持続可能な水産業の発展を目指しています。主な取り組みについて以下に詳しく紹介します。
海業の振興
2025年には「第44回全国豊かな海づくり大会」が南伊勢町で開催されます。この大会を活かして、地域の漁港を町民と共に整備・活用し、海業の振興を図ります。大会を通じて、地域の漁業活動が盛り上がることを期待しています。
デジタル化の推進
南伊勢町は2025年、デジタル水産業戦略拠点に選定されました。この機会を利用して、南伊勢町、外湾漁協、三重県、フィッシャーマン・ジャパンは、デジタル水産業推進協議会を設立しました。これにより、魚市場や漁協業務の効率化、また漁業資源や海洋環境の見える化を進めます。
藻場再生と新技術の導入
藻場の再生を目指し、南伊勢海域での海藻生産試験を実施します。これにより、海藻の量産技術や資源回復に繋げ、地域の特産品開発を促進します。新しい技術の導入により、漁業の持続可能性を高めます。
連携協定締結式の様子
2025年10月3日に行われたこの締結式には、南伊勢町の上村町長や外湾漁協の清水組合長、フィッシャーマン・ジャパンの長谷川事務局長が登壇し、協力して地域の水産業を発展させると固い決意を表明しました。
地域の期待と展望
南伊勢町上村町長は「この協定を機に、地域の水産業を発展させていくため、町、漁協、フィッシャーマン・ジャパンが緊密に連携することが重要」と話しています。また、清水組合長も「次世代に繋げる漁業を築くため、団体や地域が一体となって取り組む姿勢が求められる」と述べました。これからの取り組みに多くの期待が寄せられています。
フィッシャーマン・ジャパンも「様々な知見を生かし、南伊勢町の水産業の未来を築く活動を加速させていきたい」としており、多角的な支援を行うことで、この協定を成功に導くことを目指しています。
今後の取り組みを通じて、南伊勢町の水産業が持続的に成長することを期待しています。