オラクルが新しいAIエージェント開発プラットフォームを発表
オラクル・コーポレーションが2025年3月21日に開催したOracle CloudWorldにて、企業向けに特化した新しいAIエージェントの開発および管理を行うためのプラットフォーム、「Oracle AI Agent Studio」を発表しました。この新たなツールは、企業横断的なAIエージェントの作成、拡張、展開などを容易にするための包括的なソリューションを提供します。
このプラットフォームは「Oracle Fusion Applications」 Suite の一環として機能し、既に導入されているAIエージェントを基に簡単に独自のエージェントを構築できることが特徴です。オラクルのアプリケーション開発担当エグゼクティブ・バイスプレジデントであるスティーブ・ミランダ氏は、AIエージェントがエンタープライズ向けアプリケーションにおける新たな進化を体現するものであり、企業が自らのニーズに応じた特定の機能を配置できる柔軟性を求めています。
この「Oracle AI Agent Studio」は、追加費用なしで高度なテスト機能やセキュリティを備えており、ユーザーが自身の企業ニーズに応じたAIエージェントの開発や運用を行う際のサポートを行います。既存のエージェントが組み込まれている他、ユーザーは新しいエージェントを簡単にデザインし、全社的に展開可能な導入を実現します。
AIエージェント開発の新しい機能
「Oracle AI Agent Studio」は多様な機能を備えています:
- - エージェント・テンプレート・ライブラリ: ユーザーは、見積や返品処理、スケジューリング等のさまざまな場面に応じたテンプレートを使用して独自のAIエージェントを作成可能です。
- - 複数ステップのAIエージェント・オーケストレーション: 複雑な業務プロセスに対応するために複数のエージェントを同時に設定することができます。これにより、効率的な業務運営が可能となります。
- - エージェントの拡張性: ユーザーは、ドキュメントやツールを追加したり、APIを利用して、自社のニーズに最適化したエージェントを開発できます。
- - LLMの選択: ユーザーは、特定のビジネスニーズに応じて様々な大規模言語モデル(LLM)にアクセスし、最良の選択ができます。
- - Fusionとのネイティブな統合: 複雑なカスタマイズを不要とするシステムで、迅速にエンタープライズ対応のエージェントを構築できます。
- - セキュリティ・フレームワーク: 最新のセキュリティポリシーが常に適用されることにより、安心してエージェントを運用できます。
- - バリデーションおよびテスト・ツール: 結果の信頼性や再現性を検証するためのツールが内蔵されています。
オラクルのパートナー企業であるAccentureは「AIを利用することで企業が新しいビジネス機会を見出せる」と語り、Deloitteは「AIエージェントの管理が企業の重要な課題になる」とコメントしました。
今後の展望
「Oracle Fusion Applications Suite」は、企業がクラウドやAI技術を活用し、効率的なビジネス環境を実現するための基盤を提供します。今後、オラクルが展開するAIエージェントがどのように企業運営を変革していくのか、注目が集まります。Oracleによる新プラットフォームの詳細は、公式ウェブサイトで随時提供される予定です。