児童養護施設高校生を支援する「ドリームナビゲーター」プログラムの成果
特定非営利活動法人JAMネットワーク(神奈川県横浜市)が運営する「ドリームナビゲーター」プログラムが、2026年度のロート子どもの夢基金において第3回助成先として採択されました。このプログラムは、児童養護施設で生活する高校生の自立支援を目的としており、2年連続での採択となります。
社会の中での意味と課題
児童養護施設で生活する子どもたちは、高校卒業後に退所することが一般的です。しかし、彼らは家族からの支援を受けることなく社会に出なければなりません。実際、彼らの多くは虐待の経験があり、就職後1年半以内に約半数が離職するという厳しい現実が存在します。この背景には、彼らが「助けて」と声を上げる力や自分の気持ちを言葉で表現する力を十分に育てていないことがあります。
これに対処するために「ドリームナビゲーター」プログラムは、5ヶ月の期間を設け、「言語化」「実践」「ロールモデル」という3つの柱に基づく包括的なアプローチを取り入れています。このプログラムでは、知識の習得に留まらず、子どもたちに「自分もできるかもしれない」という実感を育むことを重視しています。
初年度の成果と参加者の声
2025年7月から10月にかけて行われた活動には、関東圏の5つの児童養護施設から7名の高校生(1年生3名、2年生4名)が参加しました。彼らは全員が最終発表を行い、事前・事後の15項目の自己評価において大きな変化を見せました。参加者全員が「自分の意見を皆の前で発表できるようになった」と回答し、他にも「初対面の人に自分から話しかけられるようになった」とする回答がありました。
参加者のフィードバックには「将来の不安が減った」という声も見られ、コミュニケーションを重視したプログラムの効果が実証されています。さらに、施設職員からも「生徒が自信をつけ、外出できるようになった」という意見が寄せられ、プログラムが子どもたちの自立に向けた重要な支えになっていることが伺えます。
2026年度への新たな挑戦
2026年度からは、プログラムの内容をさらに深化させ、支援を3層構造に進化させる予定です。第一層では、参加する子どもたちの直接支援を行うほか、新潟エリアでのモノづくり体験を新設し、「手に職をつける」機会を提供します。
第二層では、施設職員に向けたオンライン研修を設け、日常生活の中で子どもたちを支える環境を整備します。第三層では、過去の参加者が新しい高校生たちを支えるメンターとして関与することで、相互支援ネットワークを形成し、プログラムの影響を広げていくことを目指します。
JAMネットワークについて
2003年に設立されたJAMネットワークは、「どんな環境に生まれた子どもも、自らの未来を描ける」という理念のもと、独自の支援プログラムを展開し、これまでに多くの子どもたちに援助の手を差し伸べてきました。2020年度には内閣総理大臣賞も受賞しており、社会的養護を必要とする子どもたちの成長をサポートすることに力を入れています。
詳しい情報や寄付については、JAMネットワークの公式サイトをご覧ください。