蜜ろうと宝石が奏でる美しさ、HANAnoと甲州貴石切子のコラボペンダント

今回ご紹介するのは、ジュエリーブランド「HANAno」と伝統工芸「甲州貴石切子 PlusThree」がコラボレーションした魅力的なペンダントです。このプロジェクトは、両者の卓越した技術が融合し、新たなデザインを生み出しました。特に、HANAnoのジュエリーには、天然素材の蜜ろうを使い、その独自性が際立つ工芸品としての美しさがあります。

蜜ろうによる独特な表現

HANAnoのジュエリーで特徴的なのは、蜜ろうを用いた原型制作です。蜜ろうは、ミツバチの巣から得られる天然素材で、今回は蝋型鋳造技法を用いています。この方法は古代の仏像制作にまで遡ることができ、日本に古くから伝わる技術です。一般的には石油由来のワックスを使用しますが、HANAnoは天然の蜜ろうにこだわり、その結果、より自由で洗練されたデザインが可能となるのです。

蜜ろうを温めて柔らかくし、職人の手によって自由自在に形作られていく様子は、まるでアートのようです。指先で蜜ろうを引っ張ることで生まれる「ひきめ」と呼ばれる平行線は、柔らかくしなやかな印象を与え、ジュエリーに独自のテクスチャーをもたらします。この素晴らしい特性により、HANAnoの作品はまさにオリジナルの美を持つのです。

甲州貴石切子の魅力

一方で、「甲州貴石切子」は江戸切子や薩摩切子の技術を宝石に応用した新しい工芸品です。卓越した研磨技術で、カラーストーンに華やかな切子細工が施され、オリエンタルな輝きを放ちます。「甲州貴石切子 PlusThree」は、そんな新たな宝石の魅力を表現するために誕生しました。5色のカラーストーンが用意され、どの石も独自の美しさを持っています。

ペンダントの制作工程

最新のコラボレーションでは、まずHANAnoが制作した蜜ろう原型を基に、シルバーに鋳造されます。その後、甲州貴石切子によって宝石が丁寧にはめ込まれ、最後の仕上げが行われます。このようにして生まれたペンダントは、単なるアクセサリーを超え、一種のアートピースとして私たちの目を楽しませてくれます。

まとめ

東京・立川の「有限会社ともやすアンドカンパニー」が手掛けるこのプロジェクトは、伝統と革新が見事に融合した作品です。職人たちが集まり、技術と情熱をかけて制作されたこのペンダントは、ただのジュエリーではなく、持つ人に特別な意味や価値をもたらしてくれることでしょう。これからもHANAnoと甲州貴石切子のコラボレーションから目が離せません。ぜひ、その目で実際の作品を手に取ってみてください。