電動手すりと姿勢技術が描く未来
2025年7月16日から19日にかけて、大阪で開催される「未来モノづくり国際EXPO2025」に、長崎県の研究チームが開発した電動手すりが登場する。この展示は、急傾斜地に住む人々の移動を支援するための新たな試みであり、坂が多い町・長崎の地域課題を解決することを目指している。
このプロジェクトは、大阪府にある阪南大学と大阪公立大学の研究室、及び長崎県の信栄工業有限会社の三者が合同で進めたもので、個々のユーザーに適した手すりの使いやすさを追求してきた。展示ブースでは、信栄工業が開発した電動手すりの実績に加え、研究チームが共同で開発した新しい手すり設計手法を披露する予定だ。
注目される計測技術
本展示では、座位姿勢を計測する技術を応用し、電動手すりを使用する際に最適な高さを導き出す試みも紹介される。この技術では、人間の体格や姿勢に応じて、最も持ちやすい手すりの高さをデータによって定め、高さ調整によって負荷がどのように変化するかを測定する。
利用者にとって負担の少ない使い方を提案するこの技術は、今後の実用化に向けた重要な一歩となるだろう。近年、デジタル技術やIoTの進展により、これまでにない方法で個々のニーズに応じたサービスを提供することが可能になっているが、その先駆けとなる研究が今回のプロジェクトで行われていると言える。
大学生・高校生の参加
展示会には、大学生たちもプロジェクトメンバーとして参画し、センサーの組み立てやデータの収集・管理、必要部品の調達など、実務に携わる。これにより、学生は座学ではなく、実践の場で学びを深める。「ものづくりのリアル」を体験することで、学生たちは自身のキャリアに対する意識を高められることだろう。
さらに、阪南大学高等学校の生徒たちも参加し、モノづくりへの興味を抱きつつ、実際の現場での経験を積む機会となる。高校生たちにとって、展示会は新たな学びの場であり、今後の研究活動への第一歩となる。
今後の展望
未来モノづくり国際EXPO2025は、多くの先進技術が一堂に会するイベントとして注目を集めている。入場は無料で、温かいコミュニティ形成の場としても期待されており、未来の手すりとして、このプロジェクトが果たす役割が大いに期待される。
このプロジェクトが成果を上げることで、地域の人々の生活がより便利で安全なものになることを願ってやまない。エキサイティングな未来が待っている。
イベント詳細
- - 日時: 2025年7月16日(水)~19日(土)/10:00~17:00
- - 場所: インテックス大阪(大阪市住之江区南港北1-5-102)
- - 主催: 未来モノづくり国際EXPO実行委員会
- - 入場料: 無料(登録制)