リフォーム業界の未来を見据えた実践会
7月17日(水)、一般社団法人日本優良ビルダー普及協会(JGBA)主催の「リフォーム事業で売上3億・5億・10億段階的に突破するための実践会」が開催されました。このセミナーはリアルとオンラインの両方で行われ、業界の担い手となる若手職人の育成に特化した内容が展開されました。
「施工力のある会社しか生き残れない」というテーマのもと、講師には若手大工の育成において独自の実績を持つ高橋剛志氏が招かれました。高橋氏は、これまで約45万人の不登校の若者を大工として育てる取り組みを行ってきた経歴を持ち、自身の経験を通じた具体的な育成方法を紹介しました。
Part 1:若手職人育成の現状と未来
セミナーの第1部では、まず高橋氏が建築業界が抱える課題について触れ、特に職人の減少や入職しない若者の背景について分析しました。若者が職人としての道を選ばない理由や、業界の離職率が高い現状を解説し、これらの問題を打破するためには企業側の取り組みが必要だと指摘しました。
また、新たな時代に適応するための社会全体の思考や人材育成の在り方、さらにはそれに対応するための仕組みづくりについても深く掘り下げ、具体的な事例を交えて解説しました。高橋氏の視点は、参加者にとって非常に刺激的であったと同時に、業界の未来への希望を感じさせるものでした。
Part 2:業界のトップと語るトークセッション
第2部では、高橋氏とJGBAの副会長である五嶋伸一氏(リアンコーポレーション代表)、小川博司氏(株式会社オリバー代表)、関孝治氏(株式会社匠工房会長)によるトークセッションが行われました。各社のリフォーム事業における雇用状況や若手大工に対する現状の課題が率直に語られ、参加者たちは、業界全体の問題点のみならず、年配の大工が直面するキャリア構築の難しさについても深く理解を寄せていました。
また、セミナー終了後には参加者同士の交流会も開催され、情報共有や親睦が深まる貴重な機会となりました。
JGBAについて
一般社団法人日本優良ビルダー普及協会(JGBA)は、2021年1月に設立された団体で、工務店やビルダー、住宅設備関連企業などで構成されています。この団体では、会員向けにリアルな情報発信やノウハウの共有を目的としたさまざまなイベントや勉強会、視察ツアーなどを通じて、住宅業界の活性化に取り組んでいます。今後も、業界における職人の地位向上や人材育成に力を入れ、その結果としてリフォーム市場の活性化を図っていく意向です。
これからのリフォーム業界へ
今回の実践会は、リフォーム業界における人材育成の重要性を再認識させると共に、若手職人への期待を高めるイベントとなりました。引き続き、JGBAは、業界全体が求める「職人育成」と「事業拡大」に向けた活動を推進していくことでしょう。業界リーダーたちの熱意と共に、未来への架け橋となることを期待しています。