おにぎりからインスパイアされた『段シェル』で物流業界改革へ

日本初のおにぎり着想、革新的『段シェル』

文書管理業界で60年の歴史を誇るクラウンワールドワイド株式会社は、画期的な補強板『段シェル』を発表しました。この製品は、コンビニエンスストアで販売されているおにぎりの海苔の包み方に触発されたものです。従来のテープ補修に代わり、補強板を保存箱の外側から挟み込むという新しい発想を採用しています。これにより、保存箱の底面や側面を強化し、長期保管時の破損を防ぐことが可能となります。

開発の背景と発想の源

ある日、開発を担当した野口は、コンビニのおにぎりを手にした際、その完璧な殻構造に感銘を受け、自社のパッケージング課題にこのアイデアを応用することを決意しました。彼の目の前には、破れたり潰れたりした多くの段ボール箱が散乱しており、これが現場作業者の大きなストレスになっていることが実感として理解されていました。

文書保存箱の劣化や破損は、特に極端な温度環境の中で作業する倉庫作業者にとって大きな問題でした。酷暑では熱中症、極寒では指先の感覚を失うほどの刺激があり、破損した箱の修理は一層の苦行となります。こうした現場のストレスを根本から解決すべく、『段シェル』の開発に至ったのです。

『段シェル』の特長と利点

『段シェル』は一見シンプルな構造に見えますが、その効果は絶大です。補強板を使うことで、既存の保存箱を挟み込み、重さや容積にかかわらず、外部からの衝撃をしっかりと吸収します。この方法により、各種の文書箱に対応できます。

導入することで、長期的な保管コストを最適化し、環境保護にも力を入れることが可能になります。特に、SDGsの目標12にも貢献し、破損した段ボールの使い捨てからの脱却を促進します。

環境への配慮と業界への影響

『段シェル』の利点として、現場のストレスを軽減するだけでなく、社会的な責任を果たす点が挙げられます。製品が破損しにくくなることで、再梱包や補修が不要となり、労働者は安全に作業を進めることができます。また、段ボールの短寿命化を防ぎ、廃棄物の削減にも寄与します。これにより、現場環境の改善に加え、会社のイメージ向上につながります。