株式会社バリューHRが開発した新機能「健康予測」
株式会社バリューHR(東京都渋谷区)は、2025年10月から新機能「健康予測」を健診結果管理システムに実装することを発表しました。これはAIを活用して、3年後の健康状態を予測するための革新的な機能であり、弘前大学大学院医学研究科の玉田嘉紀教授が監修したアルゴリズムを用いています。この新機能は、ユーザーに正確な生活習慣病リスクを提示し、具体的な改善アクションを支えます。
健康予測機能開発の背景
生活習慣病の進行は、自覚症状がないまま進むことが多く、発症後の治療には身体的にも経済的にも負担が大きいです。企業や健康保険組合では、従業員や加入者の健康管理が重要な課題ですが、特に健康への意識が低い若年層や低関心層へのアプローチが難しいとされています。これを受けて、バリューHRは健診結果という身近なデータを用い、「自分ごと」として将来の健康リスクを捉え、楽しみながら予防に取り組める仕組みを必要としました。
新機能「健康予測」の詳細
この「健康予測」機能は、最新の健康診断結果からAIが12の主要な検査項目(BMI、糖代謝、血圧、肝機能、脂質など)について、3年後の数値を予測します。それに基づき、「糖尿病」「高血圧症」「脂質異常症」「肝機能障害」という4つの主要な生活習慣病のリスクを明確に表示する仕組みです。
さらに、ユーザーは現在の生活習慣から改善する点を選択することで、「どの習慣をどう改善すれば3年後の予測がどう変わるか」をリアルタイムでシミュレーションできる「生活習慣改善チャレンジ」機能を利用できます。これにより、効果的な改善策を見つける手助けをし、主体的に健康行動を選べるようになります。
導入のメリット
利用者のメリット
北海道、福岡県など全国の企業において、従業員や加入者が現在の健康状態を理解し、生活習慣を見直す機会を提供します。これにより、「まだ大丈夫」で済む段階から、「今からでも始めよう」といった新たな意識変化を促すことができ、登場する具体的な行動が健康リスクを未然に防ぐきっかけとなります。
管理者のメリット
企業にとっては、全従業員や加入者に対して低コストで健康啓発を行うことが可能となります。個々のリスクレベルに基づいた介入を行うための基礎情報としても役立ちます。また、健康経営®の推進や医療費の適正化にも寄与し、企業全体の健康管理向上に繋がります。
開発アルゴリズムの信頼性
この「健康予測」機能の根幹となるアルゴリズムは、弘前大学のビッグデータ解析を基にした学術的な知見とバリューHRのノウハウが融合しており、高い信頼性を確保しています。これにより、正確な健康予測モデルが構築されています。
今後の展望
今後、バリューHRは「健康情報のデジタル化と健康管理のインフラ企業」として、AIを駆使した新たなサービスを続々と開発し、健康管理の拡充に努めていく方針です。これによって、個々の健康管理や行動変容の促進を支援し、生活習慣改善の実現や健康寿命の延伸に寄与することを目指しています。