2025年の新語発表!話題の言葉とその背景を探る
株式会社三省堂は、2025年12月3日に「三省堂 辞書を編む人が選ぶ『今年の新語2025』選考発表会」を開催し、注目を集める新語ベスト10を発表しました。多くの新しい言葉が今年も生まれ、様々な文化的背景を反映しています。さて、どのような言葉が選ばれ、どのような意味が込められているのか、詳しく見ていきましょう。
大賞に輝いた「ビジュ」
ベスト10の1位に選ばれたのは「ビジュ」です。この言葉は「ビジュアル」の略で、見た目や外見を表現する際に使われますが、特にダンスボーカルグループM!LKの楽曲「イイじゃん」から一気に広がりました。「ビジュいいじゃん」というフレーズも登場し、非常に多くの投稿が寄せられました。この言葉はアイドルや一般の人々、さらにはペットやラーメンなど、年齢や対象を問わず多様な美しさを表現するために用いられ、幅広く使われていることが評価され、大賞に選ばれました。
2位「オールドメディア」
次に注目されたのは「オールドメディア」。これは、SNSなどの新しいメディアに対する従来の、新聞やテレビなどのメディアを指す言葉です。特に昨年からは批判的な文脈で用いられることが多くなり、国語辞典も「オールドメディア」としてその意味が広がりを見せています。従来型メディアの存在意義やその役割について考えさせられることが多い昨今において、この言葉の重要性が再評価されています。
3位「えっほえっほ」
「えっほえっほ」は、ネットミームとして人気を博したメンフクロウから生まれた言葉で、この掛け声を用いることで一生懸命な状況を表現しています。絵本などにはよく見る言葉ですが、辞書に見出しがないため今年新たに選ばれました。この言葉もまた、日常の中の楽しさや親近感を引き立てる一つの表現として注目されています。
その他の新語たち
4位には「しゃばい」がランクイン。これは、かつての「ださい」や「かっこ悪い」という意味が新たな解釈を加えて流行しており、再評価されている様子が窺えます。5位の「権力勾配」は、見えにくい権力の不平等を明らかにするために使われる言葉で、最近の社会における不平等感を反映しています。
6位には「男消し」、7位には「共連れ」が選ばれ、これらは男女間の取り扱いの不平等や、安全への意識の高まりを反映しています。8位の「体験格差」は、親の社会的な背景によって子供が受けられる経験に差が生じることを示し、9位の「夏詣」は夏に神社を参拝する新しい風習を紹介しています。そして10位には、「緊急銃猟」が選ばれ、増加する野生動物の被害に対処するための新たな法律に伴う言葉です。
これらの言葉は、ただの新語にとどまらず、背後には現代社会の変化や人々の感情が反映されています。三省堂の新語選考は、単なる流行語とは異なり、幅広い文化的コンテクストを考慮に入れたものとなっていることが分かります。
これらの新語が今後、どのような意味を持ち続け、私たちの日常にどのように根付いていくのか、注目していきたいですね。