新宿から広がるネパールコーヒーの魅力
新宿区高田馬場のセレクトショップ『Nature -ナチュール-』では、ネパールからの特別なコーヒーを提供しています。このコーヒーは、2022年に始まった植樹プロジェクトに関連しており、合同会社のBIKAS COFFEEが実施した『BIKAS COFFEE VILLAGE』によって生まれました。プロジェクトは、ネパールのハルパン村でコーヒーの木を育て、3年後に収穫を迎えたのです。
ネパールとのつながり
ハルパン村では地域住民と協力しながらコーヒー豆を生産しており、そのプロセスは単なるビジネスにとどまらず、村の発展や人々の生活向上にも寄与しています。2025年2月には、現地での生産工程見学イベントが予定されており、参加者はコーヒーの生産方法を学ぶことができます。
コーヒー生産の工程
1.
豆の植え付け: 地面に直に豆を植え、根が出た後はポットに移植します。
2.
収穫: 手作業で丁寧にコーヒーチェリーを収穫します。
3.
パルピング作業: 手動のパルパーでチェリーと豆を分けます。
4.
発酵と乾燥: 水に浸して発酵させ、天日干しで乾燥します。
5.
ハリング作業: JICAから寄付された機械で薄皮を剥ぎます。
6.
焙煎・輸出: 国内で焙煎または生豆として輸出を行います。
地域を支えるコーヒー
コーヒー農家のリーダー的存在であるガンガ氏の情熱は、村の人々と強いつながりを築いています。毎朝、農家が自ら育てた豆を持ち寄り、品質をチェックする場が設けられています。彼の子息であるバドリ氏もまた、日々日本とネパールの架け橋として多くの訪問者を支えています。この人と人との結びつきが、持続可能な発展を後押ししています。
環境と共に生きる
ネパールではオーガニック農法が実践され、化学肥料の代わりに自然由来のバッファローの尿が使われます。しかし、異常気象や病害によって収穫量に変動が生じています。そのため、自然との共生を維持するための取り組みがあらゆる側面で必要とされています。特に、コーヒーはシェードグロウンされており、環境に優しい栽培が行われています。
世界へと広がるネパールコーヒー
ネパール産のコーヒー豆はすでに香港、イギリス、アメリカ、そして日本へと輸出されています。国内では、横浜のドラッグストア「フィットケア」がその製品を取り扱っています。小規模ではありますが、品質にこだわったコーヒーが世界中で愛されています。
課題と今後の展望
ネパールのコーヒー生産は、資金調達や流通の課題を抱えていますが、これらを解決することで販路を拡大していく必要があります。2025年夏には、ネパールで育ったコーヒー豆を日本で販売する計画があり、BIKAS COFFEEと協力して地域の発展を支援していく方針です。さらに、女性支援活動も予定されており、持続可能な未来の実現に向けた取り組みが続いていきます。
まとめ
ネパール・ハルパン村でのコーヒー生産は、経済活動だけでなく、地域の人々が相互に支え合う社会の実現に向けた活動です。この取り組みが、さらに多くの人々に広まり、ネパールの特別なコーヒーとその背後にある豊かなストーリーが多くの人々に届くことを期待しています。