新潟で始まる新しい教育モデル「デュアルシステム」
新潟県上越市に新設されるLIGHTSHIP高等学院は、2025年4月4日に第一期生23名を迎えることを発表しました。この学院は、ドイツの職業教育システム「デュアルシステム」に基づき、通信制高校での学びと地元企業での実践を組み合わせた新しい教育モデルを導入します。これは全国初の試みであり、地域産業を支える次世代の人材育成を図ります。
LIGHTSHIP高等学院のカリキュラム
高校卒業(週1日程度)
LIGHTSHIP高等学院では、新潟産業大学附属高等学校の通信制を利用し、学びを進めます。オンライン学習では、スタッフが個別に指導し、生徒一人一人の進捗を管理。これにより、3年間で高校を卒業するためのサポートが行われます。
実践的な学び(週3日程度)
成長を促すために、地域の企業と連携したOJT(On the Job Training)を展開します。それぞれの企業が開発した教育プログラムに基づき、生徒たちはその企業での実務経験を積みます。このOJTによって職業に必要なスキルの向上を図り、リーダーシップを養う基礎も築いていきます。
地域おこしの取り組み(週1日程度)
さらに、地域活性化に向けたプロジェクト型学習(PBL)も実施。直江津港周辺地域の課題解決に生徒が直接関与していくことで、実践的な経営感覚や郷土愛を育んでいきます。これは、持続可能な地域づくりに貢献し、地域経済へのインパクトを持つことを目指しています。
開校の背景
この教育モデルが誕生したのは、現代の学校教育におけるいくつかの課題に対応するためです。一斉授業の限界や探究学習の実践不足、学校教育と職業生活の乖離など、数々の問題が指摘されています。ドイツのデュアルシステムは、こうした課題に対して有効な解決策を提供します。このシステムでは、理論と実践が同時に進行し、生徒の職業能力が向上するだけでなく、ミスマッチのリスクも軽減します。
皆さんにお知らせしたいこと
LIGHTSHIP高等学院は、教科学習、OJT、PBLの三つの要素を融合させることで、地域の特性を活かした新しい人材育成の可能性を切り拓きます。OJT先となる企業は60社以上に及び、さまざまな業種での実践が可能です。また、卒業後はOJT先企業への就職や他企業への進学、大学進学も選択肢として用意されています。
この新しい教育の形が、どのように地域の未来を変えていくのか、今から目が離せません。入学式は2025年4月4日に直江津港佐渡汽船ターミナルで開催予定です。