BIGLOBEの新たな挑戦:RPKIの導入
近年、インターネット環境の安全性がますます重要視されています。中でも、ビッグローブ株式会社は、2025年11月までに自社ネットワークへのRPKI(Resource Public-Key Infrastructure)導入を目指し、顧客に対してより安心で安全なインターネット利用を提供すべく努力しています。
RPKIとは?
RPKIは、IPアドレスの正当な使用権限を証明する仕組みであり、特に不正な通信を防ぐために設計されています。このシステムは、ROA(Route Origin Authorization)を利用して、IPアドレスに関連する情報が正しいかどうかを確認します。過去には、不正な経路情報を用いて偽サイトへ誘導されたり、アクセスが遮断されたケースが多く報告されていますが、RPKIの導入により、これらのリスクを大幅に軽減することが可能です。
RPKI導入の背景
先進的なインターネット利用を支えるために、総務省のサイバーセキュリティタスクフォースでもこの取り組みが議論され、ガイドラインも策定されています。ビッグローブでは、ROAの正当性を評価する仕組みを、長崎県立大学の岡田雅之教授と共に開発し、特許申請を行っています。これは、ROAに誤った情報が含まれている場合や不適切なROAが公開された際に、正当な通信がブロックされるのを防ぐための重要な機能です。
ROAの正当性を評価する仕組み
この新たな機能は、独自のパラメータを用いてROAを検証し、不正な情報が発見された場合には、通信がブロックされないように動作します。2026年度の実装を予定しており、顧客が安心してインターネットを利用できる環境を整えることを目指しています。岡田教授は、「ビッグローブがRPKI導入に取り組む姿勢には敬意を表する。安全性を重視したROV導入は他に類を見ない取り組みであり、さまざまな事業者におけるROV導入を進める基盤になるだろう」と語ります。
安全なインターネットの実現へ
ビッグローブの取り組みが果たす役割は、今後のインターネット環境における安全性の向上において重要です。RPKIやROAを導入することで、顧客に安心して利用してもらえるネットワークの提供を実現します。これにより、インターネットがより健全で信頼性の高いものとなることが期待されます。ビッグローブの今後の発展から目が離せません。