既婚女性の時短料理意識の変化と手作りの普及に迫る2024年調査

既婚女性の「料理」に対する意識とは？

株式会社日本能率協会総合研究所が実施した「メニューからみた食卓調査2024」の結果が発表され、既婚女性の調理に対する意識の変化が浮き彫りになった。調査対象は20歳から69歳までの全国の既婚女性で、ここ数年の傾向が明らかになった。

1. 手作り意識の高まり

調査によると、「料理は素材から手作りする」という意識が微増しており、特に60歳代では7割近くがこの意識を持っていることがわかった。また、専業主婦の方が有職主婦に比べて手作りの意識が高いという結果も見られた。

2. 出来合い品の活用

一方で、「出来合い品を上手に活用する」という意識は微減しており、特に30歳から60歳代の女性ではこの傾向が見られた。多忙な日常の中で、冷凍食品やレトルト食品への依存度が低下しつつある。

3. 時短料理への関心

今の時代、手作りを重視しながらも、いかにして時短を図るかが鍵になってきている。「時短」を重要視する意識が前年よりもわずかに増加し、特に30歳代の女性ではこの傾向が顕著に表れている。料理の効率化が求められる一方で、素材へのこだわりも強まっている。

4. 食事シーンの違い

調査では、食事を準備する意識が朝食、昼食、夕食で異なることも明らかに。平日朝食は「便利な市販品」を利用する意識が強く、夕食では「食材から手作り」へのシフトが見られる。これにより、夫の好みや健康を重視している家庭での料理スタイルが見えてきた。

5. 夕食メニューの心がけ

具体的に夕食メニューを考える際、「夫の好み」を最重要視する傾向があり、これが最も影響力を持っているとされている。また、簡単で手軽に作れるメニューが人気を集め、その一方で栄養バランスも考えている。特に高齢層では健康面を重視したメニューが求められている。これにより、全体として家族の好みや健康を意識した食卓が作られていることが浮き彫りになった。

これらの調査結果は、家庭における料理のスタイルや価値観の変化を大きく反映している。忙しい現代において、手作りの良さと効率を両立させることが、今後の課題となるだろう。詳細な調査内容は以下のリンクから確認可能だ。
メニューからみた食卓調査2024