肺がん手術日本一を誇る名医・渡辺俊一氏を特集した8月号の内容

渡辺俊一氏を特集したドクターズマガジン8月号

株式会社クリーク･アンド･リバー社の医療分野の子会社、株式会社メディカル･プリンシプルが発行する『DOCTOR'S MAGAZINE [ドクターズマガジン] 8月号』が登場しました。本号は、国立がん研究センター中央病院呼吸器外科の長、渡辺俊一氏に焦点を当てています。

渡辺俊一氏の理念と功績

渡辺氏は、国内の肺がん手術件数でトップを誇り、その地位を20年以上守り続けています。2002年に同院に赴任した際から、少数の医師によって多くの症例を効率良く執刀する体制を築きあげてきました。彼が重視しているのは、手術時間の短縮です。この取り組みにより、各種手術の質を保ちながらも患者にかかる負担を最大限に減らすことに成功しています。

また、肺の一部を切除する「区域切除」という高難度の技術についても技を磨き、術後の生活の質（QOL）を重視した医療を提供しています。医師としてのルーツも興味深く、父が大学教授で、祖父は地域の“赤ひげ”と呼ばれる医師です。この家族の伝統から、患者優先の医療を実践し、他院の医師たちを驚かせるような温かな医療を追求しています。

チャレンジャーの紹介

号内ではさらに、琉球大学病院周産母子センターの教授、銘苅桂子氏も特集されています。彼女は、生殖医療や婦人科系がんに対する内視鏡下手術におけるスペシャリストで、働き方改革の先頭に立つ、新たな医療リーダーとして注目を浴びています。沖縄の若年妊娠といった特有の医療課題に真っ向から向き合い、自身の夢を実現しながら、後輩たちにも道を開いています。

医師不足解消に向けた取り組み

「SPOTLIGHT特別企画」では、福岡県行橋市に位置する新行橋病院を取り上げています。この病院は、限られた人員でいかに医療ニーズに応えられるかを検討し、マルチタスクが求められる救急医の存在に解決策を見出しました。救命救急部の部長である田中宏典氏は、手術からIVR、内視鏡まで幅広く対応するエキスパートです。麻酔も自ら担当し、集中治療や感染症の患者へのケアも行っています。地域医療の維持のために彼が培ってきた技術は、その土地でこそ磨かれたものであり、こうした取り組みは他の医療機関にとっても参考になるでしょう。

書籍紹介と医師のセカンドキャリア

さらに「押し売り書店仲野堂」では、香山リカ氏の著作を含む医師のセカンドキャリアを考えるための書籍が3冊紹介されています。医療の現場で活躍する医師たちの挑戦やキャリアの転機を知る上で、非常に重要な情報源となるでしょう。

まとめ

今号の『ドクターズマガジン』では、呼吸器外科医の名医渡辺俊一氏の取り組みを始め、地域医療の課題や新たなリーダーシップを求める医師たちの姿を描いています。まだまだ多くの医療現場で活躍している医師の物語が、全国各地で繰り広げられています。ぜひ、この号を手に取って、医療のリアルを感じていただきたいと思います。