端材の美しさを再発見!
京都市で開催される特別展「A fragment of a tree」では、家具メーカー『マスターウォール』と京都芸術大学がコラボレーションし、端材の新しい可能性を探ります。この展覧会は、2023年12月7日から始まり、来場者は、自然と共生することの重要性を感じることができる内容となっています。
開催概要
- - 場所: 京都市中京区清水町359 ABビル1F
- - 最寄駅: 京都市営地下鉄東西線 京都市役所前駅
- - 開催時間: 11:00~18:30(最終日11:00~16:00)
- - 休館日: 12月12日(木)
- - 料金: 無料(事前申し込み不要)
端材の活用に挑む
マスターウォールは、家具制作の過程で発生する端材の利用に力を入れてきました。大きな節や木材の外側部分、いわゆる耳と呼ばれる部分、さらには小さなかけらなど、これらの材料はサイズや強度の観点から家具には適していないとされてきました。しかし、これらの端材もまた木そのものの本来の形態を強く残しているといえます。
特に、このプロジェクトでは、マスターウォールの大江孝明教授が中心となり、端材の再評価を行っています。これにより来場者に、木と人間の共生の重要性を伝えようとしています。
研究の中心テーマ
この研究の根底にあるテーマは、木材に人が合わせるデザインを模索することです。このスタンスから、ただ端材を無くすための活動ではなく、端材が存在するからこそ生まれるデザインの可能性を追求しています。端材という言葉は人間の都合から生まれたものであり、この認識を広めることで、自然との共生が大切であることを伝えたいと思っています。
例えば、木は本来、人間のために存在するものではありません。人間が木を使用することで、生態系のバランスを崩してしまうこともあります。このプロジェクトを通じて、私たちがどのように木と共存していくべきか、一緒に考える機会を提供しています。
マスターウォールについて
マスターウォールは岡山県に拠点を持つ家具メーカーで、主にウォールナットの無垢材を用いて家具を製造しています。ブランド名は「ウォールナットを極める」という理念から付けられ、100年後も価値を持つアンティーク家具を目指して独自のスタイルを追求しています。
京都芸術大学について
京都芸術大学は、国内最大規模の総合芸術大学で、さまざまな分野の芸術を学ぶ学生が在籍しています。特に社外との協力を重視しており、産学連携プロジェクトを通じて、社会問題を解決するためのアートやデザインを提案しています。
参加デザイナー
展覧会には、参加デザイナーとして黒住千明さんと中西颯生さんが名を連ねています。彼らは、伝統的な素材に新しい視点を持ち込み、独自の作品製作に取り組んでいます。
この展示会を訪れれば、木材の新たな側面や自然との向き合い方について深く考えさせられることでしょう。加えて、無料で参加できるため、ぜひ多くの方にご覧いただきたいと思います。