テイラーが新たに2200万ドルを調達!日本市場での挑戦とは
テイラーがシリーズAラウンドを拡大、さらなる成長に向けた資金調達成功
2025年7月1日、米カリフォルニア州サンフランシスコに本社を構えるTailor Technologies, Inc.(テイラー)は、シリーズAラウンドの追加クローズとして2,200万米ドル(約34億円)の資金調達を完了したことを発表しました。この資金調達には、日本の産業革新投資機構(JIC)傘下のベンチャーキャピタルであるJICベンチャー・グロース・インベストメンツ(JIC-VGI)や、アメリカの大手ベンチャーキャピタルNew Enterprise Associates(NEA)が参画。さらに、シードラウンドからの既存投資家であるY Combinatorも追加投資を行いました。
Tailorのアプローチと機能
テイラーは、従来のモノリシック型ERPに代わる革新型の柔軟なモジュール型アーキテクチャを提供しています。この「コンポーザブルERP」と呼ばれるシステムにより、企業は自社に最適な業務システムをAPIを通じて自由に構成できるのです。APIファーストの設計に基づくヘッドレスアーキテクチャは、業務プロセスやユーザー体験のカスタマイズを短期間で実現することを可能にします。
特に、Tailorは標準機能だけでなくカスタマイズ機能もネイティブにModel Context Protocol(MCP)に対応しており、他社製のAIエージェントとのスムーズな連携も実現。これにより、AIによる業務プロセスの自動化がさらに強化される期待があります。
資金調達の意義と今後の展望
この資金調達により、テイラーは今後もより柔軟でモジュール化されたERPプラットフォームの開発に取り組み、国内外のエンタープライズ企業に向けた導入を一層推進していく方針です。JIC-VGIの木村孝志氏は「テイラーのコンポーザブル型ERPのアプローチは、日本の長期的な競争力を高める重要なデジタル変革を促すものと考えています」と述べ、テイラーに大きな期待を寄せる姿勢を示しています。
一方、NEAのアンドリュー・ショーン氏も「サプライチェーンが更に複雑化する中で、テイラーのプラットフォームはERPの再定義を行うポテンシャルがあります」と、自社の投資がもたらす影響を強調しています。これにより、テイラーは他の投資家からも注目される存在となりつつあります。
テイラーのビジョン
Tailor Technologies, Inc.が提供する「Tailor Platform」は、個社ごとにテイラーメイドされた業務ソフトウェアを迅速に開発できるプラットフォームです。また、同社は世界初のヘッドレスERPを提供し、業務オペレーションの基盤を変革することを目的としています。このアプローチにより、テイラーは在庫、購買、出荷、会計、オムニチャネル管理といった各業務モジュールを、柔軟に組み合わせることが可能です。これにより、従来型ERPの制約を排除し、APIファースト設計によって自社独自のユーザーインターフェースの構築や既存システムとの連携が可能となります。
終わりに
テイラーは、デジタルトランスフォーメーションを促進し、企業の競争力を高めるためにさらなる革新を追求していく意向を示しています。今回の資金調達を背景に、テイラーがどのように成長していくのかが、今後の注目ポイントとなるでしょう。これからのビジネスシーンにおいて、テイラーの動向に注目していきたいと思います。
会社情報
- 会社名
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テイラー株式会社
- 住所
- 東京都港区海岸1-7-1
- 電話番号
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