男性社員の育休取得率の向上がもたらす職場の変革とその実例

近年、男性社員が育休を取得する割合が着実に増えていることは、現代の働き方の変革を象徴しています。大阪に本社を置く三和建設株式会社は、2025年度の男性育休取得率が70%に達する見込みであることを発表しました。この数値は過去最高であり、2024年度の60%から更に向上しています。

育児・介護休業法の改正

2025年10月に施行される育児・介護休業法の改正により、企業には育児と仕事の両立を支援する責任がより一層求められています。この改正は特に中小企業にとって重要です。しかし、現場においては人員不足や代替要員の確保が課題である中、小規模企業でも柔軟な制度が求められています。

三和建設株式会社は、企業としてこの流れにしっかりと対応しています。「しぼれば拡がる」の理念の下、若手からベテラン社員までが互いに支え合う職場環境を作り出し、育休取得を後押ししています。

具体的な取り組み

三和建設では、育休取得が行いやすい環境を整備するため、以下のような取り組みを実施しています。

- 制度の整備

『出生時育児休業』や『育児勤務（小学校3年生終了日まで）』など、フレキシブルな制度を導入。
また、育休フローを明文化し、社員への周知や個別説明会を行っています。

- 現場体制の見直し

多能工化を促進するために積極的に人事ローテーションを実施し、現場の作業時間の適正化を図っています。こうした取り組みが、育児と仕事の両立を支援しています。

- キャリア支援

復職後には、時短勤務やテレワークの柔軟運用が行われており、職場環境の理解も進んでいます。月1回の1on1面談では、社員が自由にキャリアについて相談する機会が提供されています。

社員の体験談

最近、育休を取得した20代の現場監督・髙瀬和幹さんは、二人目の子供が生まれたことをきっかけに、育休を取る決心をしました。「会社や上司が快く理解してくれる環境が整っていたので、安心して育休を取得できました」と彼は語ります。育休中、長男と過ごす時間が増え、家族との絆が深まったとのことです。また、復職後のサポートがあったことで、彼はスムーズに職場に戻ることができました。