パリで特別展示される茶室「織庵」
2023年10月、パリにおいて、日本の伝統美を現代に表現した茶室「織庵」が特別展示される。これは、株式会社Teseraと京都の老舗織物店、株式会社細尾が共同制作したもの。この展覧会は、LVMHメティエ ダール パリのショールームで行われ、アポイントメント制で訪問することができる。
「織庵」は、モジュールシステム「Tesera Structure」からなる構造体と、障子に似た透け感のあるテキスタイル「Shoji Fabrics」を用い、現代的な茶室の形を模索したもの。日本の伝統的な茶の湯文化に新たな視点を加え、流動的なデザインとして仕上げられている。テキスタイルや建材にこだわり、素晴らしい機能性を持ちながら、見た目にも美しい。これは伊住禮次朗氏の協力によって実現された。
この茶室は、解体と再構築が可能であり、移設や新しい環境に適応する能力を持っている。また、昨年9月には京都のHOSOO GARELLYで初公開され、瞬く間に多くの注目を集めた。その際には、ファッションやインテリアデザインの専門家たちも足を運び、交流が生まれた。
展示のタイトルは「Tea Room Ori-An」であり、開催期間は2024年10月8日から11日、さらに17日から20日まで。この特別展示では、細尾、東京大学筧康明研究室、株式会社ZOZO NEXTと共に、初めて海外での実施となる。この機会に、日本の織物技術と現代のデザインが融合した新たなアートフォームをぜひ体験してほしい。
会場は、LVMHメティエ ダール パリ ショールーム「La Main (The Hand)」で、パリ市内中心部に位置する。訪問を希望する方は、公式サイトからアポイントメントを取る必要があるため、事前にチェックしておくことが重要だ。
「織庵」のデザインは、日本の建具の美を思わせる繊細さと、現代的なシルエットを併せ持つ。特に興味深いのは、国際特許が出願されているこの独自の構造が、釘を使わないという日本の伝統的な木造建築からの影響を色濃く受けている点だ。普段の暮らしの中で触れる日本の文化を、現代の視点で再考するこのプロジェクトは、新たな感動を与えてくれるだろう。
パリでの展示を通じて、これからも日本の美がどのように進化していくのか注目したい。興味を持った方は、ぜひこの貴重な機会をお見逃しなく。
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