東京都によるSNS活用の子供向けアンケート結果発表とその意義
東京都は「チルドレンファースト」の社会を目指し、子供たちの視点を重視した政策を強化しています。その一環として、SNSを活用したアンケートを実施し、中高生の意識や行動に関するデータを収集しました。今回は、令和7年度の第1回から第3回にわたるアンケート結果がまとめられましたので、その主な調査内容と意義についてレビューします。
アンケートの概要
今回の調査は、中学1年生から高校3年生相当の東京都在住または在学の13歳から18歳を対象に、プッシュ通知型のスマートフォンアンケートとして実施されました。各回の回答者数は5,000人に上ります。調査期間は第1回が6月12日から23日、第2回が6月17日から7月3日、第3回も同様の期間で行われました。
調査結果のポイント
第1回アンケート(中高生の進路選択など)
1.
進路選択の性別による無意識の思い込み
進路の相談時に性別に関する先入観を受けたかという問いに対し、「ない」と答えたのは74.4%、一方で「ある」という回答は13.0%でした。女性の方が男性よりもこの意識を持つ傾向があるようです。
2.
福祉の仕事の体験
福祉の仕事(介護や保育など)を体験したことがないと答えた子供が41.4%で、最も多く、学校での体験が少ないことが浮き彫りになりました。
3.
路線バスの仕事のイメージ
路線バスの整備士や運転手に関しては、51.4%が「人の役に立つ仕事」と評価しています。
4.
インターネットトラブル
SNSやオンラインゲームでの交流に関して53.6%が「DMなどでのやりとりはある」と回答しました。
第2回アンケート(環境問題や結婚意識)
1.
環境問題に対する関心
環境問題に興味を持ち始めた時期は「小学生の頃」が53.6%と最多でした。
2.
大気環境に優しい製品の選択
「値段が高すぎなければ選んでいる」という回答が58.2%と多く、価格が選択に影響していることがわかります。
3.
結婚に対する考え
「いずれ結婚したい」と答えた子供が61.3%で、男女ともに結婚願望は高いものの、女性は「結婚するつもりはない」との回答が多い傾向です。
第3回アンケート(チャレンジ精神)
1.
新しいことに挑戦するために必要なこと
「経験する機会があること」が47.9%と最も重視されています。
2.
学びたいこと
高校で学びたい科目として「心理学」が古典的な人気を集めています。
3.
思春期の悩み相談に関する意識
38.7%が「相談する必要があるか不明」と回答し、恥ずかしさを感じている子供も多いようです。
本調査の意義
これらの結果は、東京都が進める「2025東京戦略」に十分に寄与するものです。特に、「子供目線に立った政策の推進」は、今後の子供政策において非常に重要な指針となります。調査結果は子供政策連携室ホームページでも公開されており、詳細を確認することができます。政府が子供たちの声に耳を傾け、より良い社会を構築するための指針として、この情報が役立つことを願います。
参考リンク
今回の調査結果は、子供たちの多様な意識や未来への期待を浮き彫りにし、彼らを支える政策の必要性を再確認させるものです。これからの取り組みにも注目が集まります。