解体テック企業クラッソーネ、空き家問題に立ち向かう協定を千歳市と締結

株式会社クラッソーネは、北海道の千歳市と「空き家対策の推進に関する連携協定」を結びました。この協定は、全国的に深刻化する空き家問題に対する緊急な対策として策定されました。解体工事のDXプラットフォームを運営するクラッソーネは、全国で2,300社以上の専門工事会社と連携し、効率的なマッチングサービスを提供しています。

空き家問題の現状と千歳市の取り組み

日本全体で空き家が増加しており、最近の統計によると、空き家数は900万件にも達しています。この数字は空き家率13.8%という過去最高水準を反映しています。特に北海道では、その他の空き家が16万3,000戸と報告されており、千歳市にも約800棟の空き家が存在します。これらは地域の生活環境に悪影響を及ぼす可能性があり、所有者の高齢化を背景に、今後の増加が懸念されています。これに対抗すべく、クラッソーネは千歳市と連携し、解体や除却を促進するための多様な選択肢を提供します。

協定締結の背景

クラッソーネは、これまでに累計16万件以上の利用実績を持つだけでなく、国土交通省による空き家対策モデル事業に継続的に採択されてきました。これにより、既に全国166の自治体と公民連携での空き家対策を進めています。千歳市の具体的なニーズに応えるためにも、協定を結び、お互いのリソースを最大限に活用して空き家の適正管理を進めることとなりました。

具体的な取り組み内容

この協定において、主な取り組みとして以下の内容が含まれます：

1. 解体費用の見積もり: クラッソーネの『すまいの終活ナビ』を活用し、解体の概算費用や土地売却査定価格を提示します。
2. 市民の通報システム: 迷惑な空き家を市民が通報できる「お困り空き家の連絡フォーム」を開設し、早期の対応を促進します。
3. 空き家価値査定シート: 解体費用や管理コスト、土地売却の情報を整理したレポートを発行し、所有者に提供します。
4. 啓発活動: 空き家所有者に対して解体手続きに関する資料を配布し、意識向上を図ります。

千歳市長およびクラッソーネCEOのコメント

千歳市長の横田隆一氏は、空き家問題の深刻さと、その対策の必要性を強調しました。管理不全の空き家が将来的なリスクを生むため、早急な対策が求められています。

一方、クラッソーネの川口哲平CEOは、「クラッソーネは地域再生をビジョンに掲げ、空き家問題へのアプローチにとても意義を感じている」と述べ、千歳市との連携による社会貢献に期待を寄せています。