キアゲンと日本セルヴィエが革新的ながん治療薬を保険適用に
キアゲンと日本セルヴィエの新たな一歩
株式会社キアゲンと日本セルヴィエ社が手を組み、がん治療薬「ティブソボ」を対象としたコンパニオン診断薬の保険適用を取得しました。この新しい診断薬は、急性骨髄性白血病(AML)の患者において傑出した役割を果たすことが期待されています。
急性骨髄性白血病とは
急性骨髄性白血病(AML)は、成人における急性白血病の中で最も多く見られるタイプです。この病気は、骨髄芽球という血液細胞の異常増殖によって引き起こされます。通常、患者は赤血球や血小板、白血球の数が減少し、貧血や出血、そして感染症に悩まされることになります。強力な化学療法により寛解を目指すことが医療現場での標準的なアプローチとされていますが、すべての患者がこの治療に適応できるわけではありません。そこで、IDH1という遺伝子変異に着目した新たな治療法が注目されています。
IDH1遺伝子変異と新たな治療選択肢
IDH1遺伝子変異は、急性骨髄性白血病の患者において9.5%の割合で見られ、その特定が治療法の選択において重要なマーカーとされています。「ティブソボ」は、このIDH1遺伝子の異常をターゲットにした選択的阻害薬です。従来の治療が困難な患者に対する新しい治療の選択肢となります。
この治療において重要なのは、IDH1遺伝子変異を正確に診断することです。キアゲンが提供するipsogenIDH1変異検出キットは、血液や骨髄中のIDH1遺伝子の5つの変異を検出するためのコンパニオン診断薬です。リアルタイムPCR技術を駆使し、高度な診断精度を提供します。
保険適用の意義
このコンパニオン診断薬の保険適用が承認されることで、医師は「ティブソボ」をより迅速かつ安定的に患者に提供できるようになります。これにより、AML患者に対する治療の選択肢が増え、より多くの患者が自分に合った治療を受けられるようになるでしょう。保険点数は2,500点に設定されており、患者への経済的負担も軽減される見込みです。
まとめ
キアゲンと日本セルヴィエが提携し、がん治療の領域において新しい道を切り開こうとしています。この革新的な治療法や診断法が、急性骨髄性白血病の患者にとって希望の光となることが期待されています。今後もこの分野の進展に注目が集まります。
会社情報
- 会社名
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株式会社キアゲン
- 住所
- 東京語中央区勝どき3-13-1Forefront Tower2
- 電話番号
-
03-6890-7300