スラムの子どもたちを支えるファッションショーの裏側に迫る

スラムの子どもたちが主役のファッションショー

フィリピンの首都マニラでは、高層ビルが立ち並ぶ一方で、貧困地域であるスラムが存在し、5万人以上の子どもたちが路上で生活しています。そんな中、毎年開催されているのが「スラムの子どもたちを主役としたファッションショー」です。このショーは、NPO法人「DEAR ME」が主催し、神戸出身の西側愛弓さんが代表を務めています。西側さんは、学生時代に訪れたスラムで貧しい子どもたちを見て、ファッションを通じて社会問題に取り組むことを決意しました。

大学生たちの挑戦

毎年行われるファッションショーは、子どもたちの夢を叶えるための重要なイベントとなっており、2024年からの衣装制作を担当するのは、大阪成蹊大学芸術学部の学生たちです。昨年のショーではモデル数が過去最多の60人に達し、当日は場内の混乱が課題として浮かび上がりました。しかし、大学とDEAR MEとの連携不足が明らかになり、反省点として次回に生かすことを決めました。

新たな挑戦とSDGs

今回のショーでは、学生たちは6月からお互いの懇親を深める活動を始め、現地の子どもたちから希望デザインを描いてもらうことになりました。デザインには「クール系」と「キュート系」の2つのテーマを設定し、それぞれのスタイルを統一致させる難題が学生たちを待ち受けていました。

さらに、衣装制作にあたってはSDGsの観点から、提供された余り生地を使用することが求められました。学生たちが必要とする生地の量は不十分で、隊員たちは様々な方法を模索し、クリエイティブな解決策を見出すことに成功しました。