支払調書業務の電子化、導入の実態と課題
ピー・シー・エー株式会社が実施した「支払調書の作成・管理業務に関する実態調査」では、支払業務担当者110名に対して支払調書の電子交付状況が尋ねられました。この調査結果から、支払調書の電子化が進みつつある一方で、紙運用を続ける企業が多く存在することがわかりました。
調査の概要
調査は2026年3月18日から19日の間に行われ、ピー・シー・エーが提供するリサーチサービス「リサピー®︎」を使用して、インターネット経由で実施されました。結果として得られた110の有効回答からは、支払調書の数字から見えてくる業務の実態が垣間見えます。
税務署への支払調書提出状況
調査の結果、半数近くの担当者が年間に「100件以上」の支払調書を税務署に提出していることが示されました。特に、「500件以上」と回答した割合は23.6%に達し、担当者の業務の多忙さが如実に表れています。
支払先への送付状況
支払先に送付される支払調書についても似たような傾向が見られ、「500件以上」とする答えが最多で25.5%に達しました。これにより、企業は膨大な数の支払調書を毎年作成、管理していることが伺えます。
支払調書作成手段
調査によると、支払調書を作成する手段として、48.2%が市販の法定調書ソフトを利用しているのに対し、30.9%はExcelやWordでの自作フォーマットを使用しているという結果が得られました。このことから、デジタル化の進行度合いと手作業の依存は並存している状況にあると言えます。
電子交付の導入状況
特筆すべきは、支払先への支払調書の交付方法を問うと、約7割の担当者がすでにWeb配信や電子交付を導入しており、主にデータで交付していると回答しました。一方で、22%は紙での印刷・郵送による交付を続けており、電子化を検討している企業もあることが明らかになっています。
電子化の課題
支払調書の電子化に対する最大の障壁として、約34.3%が「ログインやパスワード管理の煩雑さ」を挙げています。多くの受取手がこのハードルを面倒と感じ、電子化を敬遠している実態が浮かび上がりました。また、コスト面での心理的な抵抗感も影響しているようです。
受け入れやすい電子交付方法
もし電子交付を導入するのであれば、受取手が受け入れやすい方法としては「URLクリックで閲覧(ログイン不要)」が37.1%で最も支持されました。ログインの煩雑さを回避する形だったことが伺えます。
システムの不便とニーズ
担当者が挙げたシステムの不便さとしては、「住所を1件しか登録できない」や「金額桁数の制限」が挙げられ、これらは特に不満が多いポイントでした。多くの担当者が求める機能として、支払調書データの会計ソフトへの自動生成や、支払通知書の一斉メール送信などが挙げられ、効率化のニーズが高いことが浮き彫りになっています。
まとめ
支払調書業務の電子化は進んでいるものの、受取手側の心理的な負担が依然として大きな障壁となっていることが示されました。電子交付の形式を工夫し、受取側の利便性を考えることが、今後の電子化推進の鍵となるでしょう。また、業務全体のDX推進に向けたシステムの刷新も必要とされる時代に突入しています。
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