2025年新入社員意識調査について
マイナビが行った2025年の新入社員意識調査の結果が発表されました。この調査は、800人の新卒社員を対象に実施され、彼らの給与実態や将来のキャリアビジョン、退職に対する考え方が浮き彫りになりました。
平均月収は23.4万円、期待と現実
調査によると、2025年度の新入社員の平均月収は23.4万円となり、前年の22.2万円から1.2万円の増加が見られました。この傾向は、さまざまな業界で初任給が上昇していることを反映しています。多くの回答者からは「嬉しい」との声が聞かれる一方、「物価上昇の影響で実感がない」「一人暮らしするにはまだ厳しい」といった意見も寄せられました。また、新入社員が中堅層に比べても高い給与を受け取っている一方で、先輩社員との間に距離感を感じる意見も目立ちました。
早期退職と退職代行への意識
入社から2カ月後に「辞めたい」と感じた新入社員は約37%にのぼり、その中で転職活動を始めた人もいます。特に注目されるのは、退職代行の利用についての意識です。75.7%が「問題ない」と回答し、自身が利用することには抵抗を示す一方で、他者の利用には理解を示していることが分かりました。
勤続希望年数に男女差
今の職場を3年以内に退職したいと感じている割合は、男性14.8%、女性27.7%と、ほぼ2倍の差が見られました。特に女性はライフステージの変化に応じて働き方を変えたいという思いが強いとされます。彼女たちが仕事と家庭を両立させる意向が伺えますが、男性はより多様な職場で経験を積むことを望む傾向が見られました。
将来のライフスタイルとキャリア意識
また、将来に対する意識調査では、83.4%が結婚を希望しており、68.9%が子どもが欲しいと答えていますが、年収によってこの意識にも差があることが明らかになりました。特に、月収31万円以上の層では87%が子どもを持ちたいと考えている一方で、月収21万円以下の層では65%にとどまっています。このことから、経済状況がライフスタイル選択に大きな影響を与えていることが分かります。
結論と企業への期待
新入社員の意識調査からは、平均給与のアップが見られるものの、それに対する実感や企業間での賃金格差が新入社員のモチベーションや定着率に影響を及ぼすという結果が示されました。今後は、企業が適切な福利厚生やキャリア保障、働き方の見直しを行うことで、若者がより安定して働ける環境を提供することが求められています。新入社員が早期に離職することのないよう、会社全体で支え合う体制を整える必要があります。新しい時代の働き方に応じた柔軟な対応が求められています。
調査概要
- - 調査期間:2025年6月20日〜6月23日
- - 調査方法:オンライン
- - 対象:2025年卒の新入社員800名(男性400名、女性400名)
詳細な結果については、マイナビの公式サイトをご覧ください。