フィリップスのエマージェンシーケア事業が新会社に承継
株式会社フィリップス・ジャパン(以下、フィリップス)は、2025年11月1日から自社の救急医療関連機器を扱うエマージェンシーケア事業を新たに設立されるハートストリーム・ジャパン合同会社(以下、ハートストリーム)に承継することを発表しました。この決定は、フィリップスのより広範な戦略の一環として位置付けられています。
エマージェンシーケア事業の会社分割
フィリップスは、自動体外式除細動器(AED)などを含むエマージェンシーケア事業において、米国の投資会社ブリッジフィールド・キャピタルとの契約の下で、事業を売却することとなりました。この過程で、フィリップスから分社化されたハートストリームが新会社としてエマージェンシーケア部門の権利義務を引き継ぐことになります。
2023年1月から進められていた取引が、いよいよ11月1日に正式化される運びとなりました。これにより、ハートストリームはフィリップスの関連会社として存続しつつ、今までの事業を引き続き運営する体制が整えられることになります。
ハートストリームの役割と営業活動
新たに設立されるハートストリームは、フィリップスから製品供給を独占的に受けることで、フィリップスブランドのAEDや手動式除細動器、関連消耗品の販売を継続します。また、既存の製品、ソリューション、サービスの品質は引き続きハートストリームによってサポートされるため、顧客への影響は最小限に抑えられる見通しです。
フィリップス・ジャパンの概要と理念
フィリップス・ジャパンは、1948年に設立されたロイヤル・フィリップスの日本法人として、長年にわたり革新的な医療技術を提供してきました。フィリップスのミッションは人々のより良い健康と満ち足りた生活を実現することであり、そのためには先進的なテクノロジーが不可欠だと考えています。同社は、画像診断や超音波診断、生体情報モニタリングといった多岐にわたる分野での活躍を通じて、日本国内の医療課題解決に取り組んでいます。
日本国内には約2,000人の従業員が働いており、約70拠点で事業を展開するフィリップスは、超高齢化社会に向けたヘルステクノロジーのリーディングカンパニーとしての地位を確立しています。
まとめ
フィリップスによるエマージェンシーケア事業の新会社への承継は、これからの日本の医療環境においても重要な意味を持ちます。ハートストリームとしての新たなスタートが、フィリップスの理念を引き継ぎつつ、より効果的な医療サービスを提供することを期待したいところです。今後の展開に注目です。