スタートアップとCXO
2025-10-15 13:05:58

東北発のスタートアップが描く未来:副業CXOとの新たな出会い

東北発スタートアップの進化を感じたイベント



2025年8月6日、仙台市にて開催された「TOHOKU STARTUP CXO CONNECT」。このイベントは、首都圏を中心とする副業CXOと、急成長を目指す東北のスタートアップ企業との出会いを創出することを目的としています。約70名の副業CXO候補者が集合し、少人数でのディスカッションや特別対談を通じて、新たな接点作りが行われました。ここでは、東北の代表的なスタートアップが自身の技術や将来性についてプレゼンテーションし、地域の可能性を共有しました。

イベントの目的と意義



本イベントの主催は仙台市であり、運営はパーソルキャリア株式会社が手がけるマッチングプラットフォーム「HiPro Direct」です。近年、東北地域はスタートアップの活動が活発化しています。東日本大震災が引き金となり、地域課題を解決しようとする人々が集まり、行政もその動きを支援する形となりました。2023年には、政府が創設した大学ファンドの支援に東北大学が選ばれるなど、スタートアップ支援への注目も高まっています。

このような流れの中で、稲舟基久氏(仙台市経済局イノベーション推進部)は「ビジネス面でサポートできる人材不足が東北の大きな課題」と語り、今回のイベントを「東北の可能性を広げるための重要な機会」と位置付けました。

特別対談:東北のスタートアップに集まる熱意



イベント中の特別対談では、東北発のソーシャルスタートアップとして成長する2社の担当者が登壇しました。株式会社ヘラルボニーの人事責任者、永田翔氏は「我々のアイデンティティは常に東北・岩手にあり、“地域から世界を変えていく”ことを目指す」と語りました。また、株式会社雨風太陽の権藤裕樹氏は「震災後に感じた地方特有の社会課題に対する思いから、岩手での活動を続けている」と述べました。

この対談では、スタートアップとして挑戦する意義や、抱える課題について議論が交わされました。永田氏は「変化する社会での正解なき問いに向き合うことで、しなやかに挑戦を楽しめる人材が必要」と期待を示しました。

副業CXOの可能性とキャリア選択



また、イベントのセッションでは副業CXOとしてディープテックスタートアップに関与する2名がクロストークを行いました。FAIR Aidの小笠原夕帆氏は「自分が信じる価値に時間を使いたい」と語り、彼女の活動が健康に貢献する様子を強調しました。一方、NEDO MPM副業パートナーの鳥谷眞澄氏は「チャレンジを選びたい」という思いから、スタートアップへの参画を決断したと語りました。

未来を共に作るスタートアップのピッチ



イベントの特徴の一つが、東北発のスタートアップ8社によるピッチでした。各社は、自社のビジョンや解決したい社会課題について熱を込めてプレゼンテーションを行い、参加者からの関心を集めました。例えば、株式会社biontoは、更年期女性のQOLを向上させる事業を展開し、COOの募集を行いました。また、アイラト株式会社は、がん治療に向けたAI技術を提供し、クラウドセンスは妊婦から心電図を測定する技術の開発を進めています。

これらの発表を通じて、地方の先進的なスタートアップが直面している課題と解決策が明らかになり、参加者同士の議論も活発に行われました。「すごい技術」を「売れる技術」に変えるための戦略や、グローバル展開のタイミングなどについて意見が交わされました。

今後の展望



「HiPro Direct」は、地域のスタートアップと副業CXOとの「出会い」を通じ、地域経済の活性化を図ることを目指しています。逆境に直面している企業や人々にとって、新たな協力関係の構築が今後の成長を促すでしょう。地域の資源を活用し、独自の技術で社会課題に挑むスタートアップの未来に、ますますの期待が寄せられています。


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会社情報

会社名
パーソルキャリア株式会社
住所
東京都港区麻布台一丁目3番1号 麻布台ヒルズ 森JPタワー21階
電話番号

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