AI活用の実態を探る
概要
最近、業務におけるAIの浸透が進む中、特に顧客対応の分野において、その実態がどうであるのかが注目されています。株式会社インゲージが実施した「ビジネスコミュニケーションツールとAI活用調査」により、顧客とのやりとりにおけるAI活用の状況が詳しく明らかになりました。調査対象は452名のビジネスパーソンで、様々なコミュニケーションツールにおけるAIの利用状況を把握したものです。
調査結果のハイライト
1. 顧客対応におけるコミュニケーションツール
調査の結果、対顧客のコミュニケーションツールとして最も利用されているのは「メール」で79%の支持を集めています。次いで「電話」が65%で、あり、顧客とのやりとりには依然としてこの2つのツールが重要な役割を果たしています。示されたデータから、多様化する顧客ニーズに応じたマルチチャネル戦略が求められていることが分かります。
2. 社内でのコミュニケーションツール
社内でのやりとりにおいてもメールと電話が主流で、利用率はそれぞれ74%と59%です。一方、有人チャットの利用は41%で、外部とのやりとりよりも社内のコミュニケーションでチャットの重要性が高まっている様子が伺えます。このことから、リアルタイムでのコミュニケーションニーズが高まっていることが理解できます。
3. AI活用の実態
調査によると、AIを利用している企業は全体の58%に達しますが、42%の企業は未だAIを導入していないことが明らかになりました。AIを対顧客用としてのみ用いる企業は22%、両方の用途でAIを活用する企業が19%、さらには社内のやりとりのみでAIを使う企業が17%となっており、導入の傾向は用途に応じて段階的に進んでいることが分かります。
4. 無人チャットボットの利用率
特に顧客対応において無人チャットボットの導入が進んでおり、AI活用率が最も高い40%に達しています。続いて、有人チャットやフォームが35%と33%で並んでおり、デジタルチャネルにおけるAI導入がどれほど進んでいるかを示しています。
5. 社内におけるAI活用の限界
社内でのAI活用は無人チャットボットが19%であるものの、顧客対応と比較してその割合は控えめです。このことは、企業が顧客対応におけるAI活用を優先して行っていることを示唆しています。
まとめ
調査を通して、多くの企業が顧客との接点を多角化しつつも、コミュニケーションの基本軸としては依然メールと電話が存在することが浮き彫りになりました。約6割の企業がAIを導入しているものの、実際の活用はチャットを中心としたもので、メールでのAI活用は依然として限られているのが実情です。この結果から、企業は顧客接点を一元管理し、コミュニケーションの質と生産性を向上させるための戦略を見直す必要があります。
調査概要
- - 調査名称:ビジネスコミュニケーションツールとAI活用調査
- - 調査方法:オンライン調査
- - 調査期間:2025年8月8日~同年8月22日
- - 有効回答数:452名
「Re:lation」について
『Re:lation』は、顧客とのさまざまなコミュニケーションを一元管理するためのクラウドサービスです。多様なチャネルを統合することで、企業は顧客対応を効率化することが可能です。
企業情報
会社名: 株式会社インゲージ
所在地: 大阪府大阪市北区芝田一丁目14番8号
代表者: 和田 哲也
ID: 1234567890