Daoko最新EP「meta millefeuille」配信とアジアツアーファイナルレポート

Daoko最新EP「meta millefeuille」とアジアツアーFINALライブレポート

Daokoが2025年11月19日に最新デジタルEP『meta millefeuille』をリリースし、その中から「MeeM」のミュージックビデオも公開されました。この楽曲は彼女自身が作詞作曲を手掛け、アレンジはアジアツアーのサポートメンバーであるGuruConnectが担当。ドラムにはビートさとしが参加し、Daokoの深い推しへの愛情を表現した一曲です。ビデオは気鋭のイラストレーター・游が手掛けたもので、ジャケットアートワークを使用し、鮮やかな色彩とキラキラした質感が印象的です。

その後、Daokoはアジア各地を巡るツアーのファイナルを、11月28日に東京・渋谷WWWXで開催しました。このワンマン公演はソールドアウトとなり、多くのファンが彼女のパフォーマンスを目にしました。以下に、そのライブレポートの詳細をお伝えします。

アジアツアーファイナルの模様

Daokoがステージに登場すると、満員の会場から盛大な歓声が沸き上がりました。彼女は赤いキモノドレスを身にまとい、サポートメンバーにはDJ/マニピュレーターでベーシストのGuruConnect、ドラムのビートさとしが迎えられました。これは9月に行われたアジアツアーと同じ編成での演奏でした。

開幕曲は昨年のアルバム『Slash-&-Burn』から「好×2＋噓×2」で、アジアツアーを意識したオリエンタルなメロディとなんちゃって中国語の歌詞が特徴的です。この曲がアジア圏で強烈なインパクトを与えたことは明らかです。続いて「GAMEOVER」では、Daokoがラップと歌を巧みに使い分け、瞬時に彼女の独自の音楽世界に引き込まれました。会場で光る蝶々のペンライトを見て、彼女は「この景色が見たかった！」と胸の内を語り、ファンとの一体感が生まれました。

新作EPからの「僕だけのフォトン」は、Daokoが信頼を寄せる気鋭のアーティストx0o0x_との共作で、両者のダークで幻想的な世界観が融合しています。また、2020年のアルバム『Anima』の代表曲「帰りたい！」も披露され、Daokoのアーティストとしての成長を確かに感じさせました。さらに、2022年にはDaoko × Yohji Igarashiによる初コラボEP『MAD EP』も発表され、その中から「MAD」と「spoopy」も演奏されました。

Daokoの変幻自在な歌声は、時には愛らしく、時には力強く披露され、観客を魅了しました。彼女は「これからは楽しい曲もいっぱいやります」と声をかけ、新作EP収録の「MeeM」や、テレビアニメ『ある日、お姫様になってしまった件について』のオープニングテーマ「いいよ」を続けて演奏しました。どちらの曲も、パステルカラーで描かれたような新鮮なアレンジが印象的でした。

セットリストには、デジタルEPが持つ多様な魅力が反映されており、ボカロ音楽の要素を再認識したDaokoの志向も見受けられます。彼女は「SLUMP」と「Affordance(remix ver)」というディープなダンストラックも披露し、存在感を示しました。特に、アヴァンギャルドな「anima」のパフォーマンスは圧巻で、難曲を完璧にこなす姿に、アジアのオーディエンスへの深い愛情も感じられました。

MCでは「一人一人と繋がりたい」と語り、観客との心の交流を大切にする姿勢が印象的でした。「やんやん」などの初披露曲、そして「ダイスキ with TeddyLoid」と「ME!ME!ME!」の名曲も披露され、ファンは新旧のヒット曲に大いに盛り上がりました。新曲「アクトfeat.Daoko」ではエレクトリックなサウンドに切り替わり、観客を興奮させました。

本編の最後には「前世は武将」と「もしも僕らがGAMEの主役で」を演奏し、Daokoが独自のスタイルで世界に日本の“kawaii”を発信しました。そして、アンコールでは「ステップアップLOVE」と「水星」を披露し、EP『meta millefeuille』のリードトラック「Rhythm in the Sunset」で締めくくりました。彼女は「音楽を続けてきてよかった」と語り、この感動的なライブは約2時間、25曲にわたる熱演となりました。

Daokoはメジャーデビュー10周年を超え、さらなる進化を遂げています。今後の彼女の活動から目が離せません。なお、Spotifyでは渋谷WWWX公演当日のセットリストが期間限定で公開中ですので、ぜひお聴きください。