タイ政府EECOが主催した省エネセミナーの概要
2026年2月11日、タイ・バンコクにて「タイにおける最新の省エネ×CO₂削減 実践セミナー 2026」が開催されました。このセミナーは、株式会社エネテクのタイ法人であるENETECH (THAILAND) Co., Ltd.が主催し、定員を大幅に上回る39社59名の日系企業関係者が参集しました。セミナーでは、タイ政府の気候変動政策や空調省エネの最前線に関する情報が共有され、多くの参加者が関心を寄せました。
セミナーの背景と目的
現在、タイ政府は脱炭素社会の実現を急速に進めており、ネットゼロ目標を2065年から2050年へと前倒ししています。特に2026年から施行予定の「タイ気候変動法」に基づき、温室効果ガス(GHG)排出量の報告が法的義務となり、虚偽報告には最大500万バーツの罰金が課せられることが決定しました。この背景には、タイの製造業において空調が電力消費の30%を占めるという現実があり、料金高騰や気温上昇といった要因が重なり、実効性のある省エネ施策の導入が急務となっています。
講演の内容
タイ政府の支援策
セミナーでは、最初にタイ政府東部経済回廊(EEC)事務局からアンストーン部長が登壇。EECエリア内での省エネ設備投資への税制優遇措置(法人所得税の最大15年免除など)や、再生可能エネルギー導入に対する支援パッケージについて詳しく説明されました。タイ政府の協力により、企業は脱炭素に向けた投資をしやすくなると期待されています。
脱炭素経営の潮流
続いて、Zeroboard (Thailand) Co., Ltd.の鈴木社長が登場。彼は国際的な開示基準(ISSBなど)の義務化に関する最新情報と、タイにおける具体的なタイムラインを説明しました。特に、GHG排出データの管理が今後の経営基盤となること、そのためにはサプライチェーン全体でのデータ収集が不可欠であることが強調されました。
空調省エネの実践例
最後に、ENETECH (THAILAND) Co., Ltd.の河口が、実効性の高い空調省エネ手法を解説。彼は、運用改善を通じて投資をゼロで始められる方法や、省エネ装置「α-HT」を用いることで即効性のある大幅な省エネを実現できるとの事例を紹介しました。特に「α-HT」は、既存の業務用空調機に挿入するだけで最大30%の電力削減が可能で、その導入が容易であることが魅力です。
参加企業からの反応と今後の展望
セミナー終了後には、参加者間の交流が活発に行われ、具体的な省エネ対策に関する質問が多く寄せられました。これにより、エネテクは今後も日本で培った技術力を駆使し、タイのエネルギー課題の解決に貢献していく考えです。
会社概要
株式会社エネテクは、愛知県小牧市に本社を置く総合エネルギーソリューション企業です。再生可能エネルギーや省エネ設備の設計・施工、電気設備保守管理を行っています。タイ法人ENETECH (THAILAND) Co., Ltd.は、2025年5月に設立予定で、脱炭素に向けた取り組みを強化しています。
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企業の脱炭素化に向けた取り組みは、今後も日本とタイの両国にとって重要な課題となるでしょう。このセミナーはその第一歩として、多くの関係者にとって大変有意義なものとなりました。