2027年卒学生の生活と就職活動の実態
2025年7月に実施された『UNIVCOOPキャリアナビ事務局 27卒学生生活&進路・就活状況調査』の結果が発表されました。この調査は、大学生協組合員を対象に、学生の就活動向や実態を把握する目的で毎年実施されているものです。今回の調査には251件の有効回答があり、学生の実態を掘り下げる興味深い結果が得られました。
学生生活の実態
調査によると、2027年卒業予定の学生たちの平均登校日数は週に4.4日であり、前年より若干増加したとのことです。特に、就職活動を行う学年に入っても安定した登校を続けている様子が伺えます。また、授業形態に関しては「すべて対面」が約半数を超えるものの、全体の傾向は前年とほぼ変わらないという結果です。これは、学生が対面授業を重視していることが反映されていると考えられます。
キャリア観の変化
学生たちの仕事に求めることについての調査では、「安定」だけでなく「やりがい」も重視される傾向が顕著です。「やりがい」を重視する考え方が昨年より9.4ポイント増加したことから、学生が仕事の内容や働き方に対する意識を高めていることがわかります。一方で、「成長」や「堅実」といった項目は減少傾向にあり、学生は理想よりも安心感を求める姿勢が強まっています。
また、働き方については、制度よりも職場の環境を重視する傾向が見受けられます。特に、残業の有無や労働時間の柔軟性よりも、職場の雰囲気や働きやすさが重要と考えられているのがポイントです。
進路・就活状況の現実
調査によると、約88%の学生が民間就職を視野に入れており、就職活動が早期化する中で「これから始める予定」の回答が微増しました。特に大手企業を志望する傾向が強い一方で、小規模企業や自分に合った企業を選びたいという声も24%を超えています。これにより、学生たちは「安定性」を重視しつつも、自分の価値観や求める仕事に対する意識の変化が読み取れます。
インターンシップとよく求められるプログラム
特にインターンシップに関する意見では、対面形式が根強く人気で、1dayや2日以上のプログラムに対する需要が増加しています。これに対して、オンライン形式のインターンシップは全体的に微減したものの、実務体験を重視する傾向が顕著に現れました。
学生がインターンシップを通じて求める内容は、実務体験やリアルな環境を体感することが中心であるため、企業の理解を深めることが重要だと考えられています。
就活の見通し
最後に、就職活動の見通しについて、厳しさを感じる学生が年々増加している傾向があります。これは、納得のいく就活を求める強い意識や周囲との比較による焦りが背景にあると考えられます。
この調査は大学生の就職活動における動向や実態を、データを通じて明らかにする貴重な情報を提供しています。今後の就職活動の参考にしていただければと思います。詳細な調査結果は、『ピタリク』にて公開されていますので、ぜひご確認ください。