株式会社st4systemが挑むAI技術を活用した業務効率化
最近、製造業を中心としたさまざまなビジネスシーンで、従来の手作業による情報入力の負担が増大しています。特に、紙やPDFでの書類のやり取りは依然として多く、バックオフィスでのデータ処理が煩雑化し、業務の非効率性が問題視されています。このような現状を背景に、株式会社st4system(広島県広島市東区)が新たに取り組むのは、AI-OCRと生成AIを活用したデータ入力の自動化に向けた実証実験(PoC)です。
PoCの概要と内容
st4systemは、製造業や卸売業などの企業に向け、実際に使用されている帳票(注文書・請求書・検査記録など)のデータをAI技術で効率化しようとしており、現在、協力企業を募集中です。募集は5社限定で、参加することで、自社の業務プロセスの改善や効率化に役立つ知見を得ることができます。
PoCのステップ
PoCの実施は以下のステップで行われます:
1.
帳票サンプルの提供:協力企業から実際の帳票サンプルを収集し、その内容を分析します。
2.
要件定義と整理:帳票の必須項目、不要項目、社内システムとの関連などを定義し、整理します。
3.
AI技術の試作:収集したデータを基にAI-OCRや生成AIのワークフローを試作し、特定の項目をどのように抽出するかのルールを整えます。
4.
精度検証と改善:生成したデータが正しいかどうかの検証を行い、必要に応じて調整します。これにより、入力ミスを削減し、業務効率を大幅に向上させることが目指されます。
参加企業にとっての利点
この実証実験に協力することで、企業は以下のようなメリットを享受できます:
- - 実データでの検証:自社の帳票を使用することで、AI-OCRや生成AIの効果を実際に体感でき、その有用性と限界を把握できます。
- - 業務プロセスの見直し:帳票を通じて、どの項目が本当に必要か、どのルールが社内で暗黙知として存在しているのかを明確にする手助けになります。
- - 将来的な収益化:PoCの成果物をもとに、本番導入を検討しやすくなります。
- - 共同プロモーションの可能性:成果が得られれば、プレスリリースや事例紹介を通じて「共同実証実験」として広く知れ渡るチャンスにも恵まれます。
募集要項
対象企業
- - 製造業や卸売業で、取引先からの注文書や請求書を紙やPDFで受け取り、それを社内システムに手入力している企業。
- - 月あたり一定数以上の帳票を扱っており、業務効率の課題を感じている企業。
- - PoC期間中に帳票サンプルの提供やヒアリングに協力可能な企業。
応募方法
興味のある企業は、公式ウェブサイトの問い合わせフォームまたは指定のメールアドレスにて連絡をお願いします。
件名を「帳票AI-OCR PoC協力希望」とし、会社名・担当者名・取り扱い帳票の種類及び現在の課題を記載することで、スムーズな対応を行います。
今後の展望
st4systemでは、このプロジェクトを通じて得られた知見をもとに、帳票パターンごとのテンプレート化や業務の効率化を図り、製造業のバックオフィスを支える一貫したソリューションを提供していく構想です。今後、RAG(Retrieval-Augmented Generation)など他の生成AI技術とも連携し、さらに生産性を向上させることを目指しています。
詳しい情報や応募については、
公式ウェブサイトをご覧ください。