AI現場監督「SynQRemote Agent」読者を魅了するイノベーション
株式会社クアンドが開発したAI現場監督「SynQRemote Agent(シンクリモート・エージェント)」が、2026年1月にラスベガスで開催される「CES 2026」で注目を集めます。このプロダクトは、建設および製造業界の現場で使用される遠隔支援の革新を目指しており、CES Innovation Awards 2026では“Honoree(イノベーション賞)”に輝きました。これは、日本の建設業界においては画期的な成果であり、技術が世界的に評価された証でもあります。
受賞の背景:AIと現場作業の融合
「SynQRemote Agent」は、現場の映像や音声、そして文脈情報をAIが解析することにより、熟練技術者のように判断や指示ができるAIエージェントです。このプロダクトは、過去に蓄積された数千件のデータを基に、建設やインフラ業界に特化した知識を持ち合わせています。このようにして、ベテランが不在の環境でも新人や若手技術者が適切な判断を下し、作業を進めることができる体制が整えられています。
現場監督不足の深刻な現実
現在、日本の建設現場では“教える人がいない”という問題が深刻化しています。特に地方の中小建設会社では、熟練現場監督の高齢化が進み、若手への技術が継承されていないため、技術の空洞化が進行しています。これは日本だけの問題ではなく、先進国全体に共通する危機であります。現在のインフラ更新や新規建設需要の高まりとともに、この問題を解決していくことは国の安全保障に直結しています。
今後の展開と社会実装
「SynQRemote Agent」は、2026年1月より実際の顧客現場での概念実証(PoC)を始め、その結果を基に機能の向上を図ります。まずは、検査業務における記録の精度や運用性に注力し、現場での操作性を検証します。続けて、最新の機能を取り入れたβ版の準備を進め、実用的な運用体制を整備していく予定です。最初の製品版は2026年夏にリリース予定で、AIによる高度な判断支援を業界全体で実現していく計画です。
現場の未来と社会への貢献
クアンド社の今回の受賞は、技術の継承や人手不足という日本特有の問題に立ち向かいつつ、国際的に評価される技術であることを示しています。この新しいAI技術を通じて、建設業界が持続可能な形で発展していくことを目指しています。■CES2026 概要
- - 会期:2026年1月6日(火)~1月9日(金)
- - 場所:米国・ラスベガス
- - JAPANパビリオン:Eureka Park