新鋭監督が描く「郷」の魅力
伊地知拓郎監督の新作「郷」(ごう)が、第47回ぴあフィルムフェスティバル(PFF)アワードに正式入選し、2025年9月に国立映画アーカイブで日本初の劇場公開が決まりました。これは、795作品の中から選ばれた22本のうちの一つ。全国的な舞台に立つことに、監督とプロデューサーの小川夏果は大いに喜びを表しています。
「郷」のコンセプト
「郷」は、セリフを極力排除した映像詩として仕上げられています。この映画は、感覚的な美しさと記憶の呼び起こしをテーマにし、観る者が感じることを重視した作品です。忙しい日常を忘れ、じっくりと映画館で味わうべき一作と言えるでしょう。なお、上映されるのは、2025年9月6日(土)と9月16日(火)の2日間です。
上映スケジュール
2025年9月6日(土)15:00~
2025年9月16日(火)11:30~
国立映画アーカイブ(東京・日本橋)
2025年8月6日以降、PFF公式サイトにて開始予定です。
特別上映では、鹿児島在住の伊地知監督も登壇予定であり、直に彼の思いや作品について語る機会となるでしょう。これには多くのファンが期待を寄せています。公式LINEやSNSでは、最新情報が随時アップデートされるので、ぜひチェックしてみてください。
映画の概要
「郷」は、プロ野球を目指す高校球児・岳(ガク)が主人公です。彼は厳しい練習を耐えながら、幼馴染や担任の教師との交流を通じて、生まれ育った場所の記憶を回想していきます。雄大な自然を背景に描かれるこの物語は、人間の尊厳と命の価値について深く考えさせられる内容になっています。特に、迫力のある野球部の練習シーンは見逃せません。
受賞歴と評価
「郷」は、すでにいくつかの国際映画祭での受賞歴も持っており、第26回上海国際映画祭では監督賞や作品賞にノミネートされ、重慶35mm批評家週間では最優秀賞を受賞しました。さらに、令和6年の文部科学省選定映画にも認定されています。
そのような評価を受けた作品が日本で公開される機会は非常に貴重です。映画を通して、観客に深い感動を届けることが期待されています。
PFFアワードの意義
ぴあフィルムフェスティバルは、1977年に始まった新しい映画の才能を発見し育成することを目的としたイベントです。自主映画のコンペティション「PFFアワード」を通じて、新しい才能を世に送り出し、日本映画の活性化を図っています。このような場で「郷」が選ばれたことは、今後の日本映画にとっても希望の光です。
「あなたの心に届く映画になりますように」—伊地知監督のメッセージにある通り、多くの方が「郷」の劇場上映を観ることを楽しみにしています。ぜひ、この貴重な機会をお見逃しなく!