2026年卒学生のインターンシップ参加状況:早期選考への関心高まる
2026年卒業予定の大学生・大学院生を対象とした、リクルート就職みらい研究所によるインターンシップ参加状況調査の結果が発表されました。調査によると、実に78.8%の学生がインターンシップに参加しており、平均参加社数は5.75社にのぼります。
注目すべきは、プログラム期間です。全体の82.1%が1日以下の短期プログラムに参加しており、これが主流となっています。しかし、5日以上の長期プログラムに参加した学生は、短期プログラム参加者と比較して、業務体験の充実度や自身のスキル発見に繋がる効果を実感している傾向が見られました。具体的には、「自分のスキルを見極めることができた」と回答した学生の割合に、20ポイント以上の差が見られました。
さらに、近年増加しているのが、インターンシップ参加後の企業による早期選考です。選考に直結する機会を求めてインターンシップに参加する学生が増えているという現状が浮き彫りになりました。2日以上の長期プログラムに参加しなかった理由として、「選考に通過しなかった」と回答した学生の割合は、2025年卒と比べて10ポイント以上も増加しています。これは、学生の早期選考への関心の高さを示唆する結果と言えるでしょう。
短期プログラムの現状と長期プログラムのメリット
多くの学生が参加する短期プログラムは、企業を知る機会や業界研究として有効な手段と言えるでしょう。しかし、より深い企業理解やスキルアップを目指す学生にとっては、期間が短いことがネックとなる場合があります。一方、5日以上の長期プログラムでは、実際の業務内容を体験できる機会が多く、自身のスキルや適性を見極める上で非常に有益な経験となります。
学生のキャリア形成支援:期待と不安
調査結果からは、学生がインターンシップに期待と不安の両面を抱いている様子が読み取れます。早期選考の機会は魅力的な一方で、選考に失敗した場合の精神的負担も懸念材料となっています。学生は、周囲の状況に流されることなく、自分自身のキャリアプランと照らし合わせながら、インターンシップへの参加を検討していく必要があるでしょう。
今後のキャリア形成に向けて
本調査は、学生のキャリア形成支援の現状と課題を浮き彫りにしました。企業は、学生のニーズを的確に捉えたプログラムの提供、学生は、プログラムへの参加を通して自己理解を深め、将来のキャリアプランを考える機会とする必要があるでしょう。リクルート就職みらい研究所は、今後も学生のキャリア形成を支援するべく、継続的な調査研究を進めていくとのことです。
調査概要
調査方法: インターネット調査
調査対象: 『リクナビ2026』会員(2026年3月卒業予定の大学生および大学院生)
有効回答数: 大学生887人、大学院生287人
調査実施期間: 2024年9月24日~10月7日
*
調査機関: 就職みらい研究所
本調査の詳細については、リクルートの公式ウェブサイトで公開されているPDF資料を参照ください。