DIVXが新たな生成AI活用の人事制度を導入
2021年に設立された株式会社DIVXが、生成AIを業務評価に組み込む新しい人事制度を発表しました。2025年7月から開始されるこの制度は、エンジニアからデザイナー、バックオフィスに至るすべての職種が対象です。重要なのは、「AIを利用したか否か」ではなく「AIを使ってどのような成果を出したか」という点に着目することです。
背景と目的
DIVXは2023年に、全社的にAIを活用した開発への移行を発表後、生成AIの導入が進んでいます。社員からのアンケート報告では、業務時間が平均30%以上短縮され、驚く声が多く寄せられています。具体的な活用では、コーディング、ドキュメント作成、アイデア創出など、様々な業務でその効果が見え始めています。
今後は、全職種でAIが効果的に活用できる環境を整え、社員全体の“成果を生み出す力”を向上させることが最も重要です。これに伴い、評価制度を刷新することで、社員の生産性をさらに引き上げる狙いがあります。
新制度の理解
2025年からの新制度では、生成AIを活用した成果やその影響力が評価の対象となります。具体的には、個々の「AI活用力」を評価し、チームとしての「生成AI活用スコア」をもとに活用状況を可視化します。また、AIを使わなかった理由についても明確に説明することが求められ、運用の透明性を確保します。
目指すべき組織づくり
新制度導入の目的は、次の三つに集約されます。第一に、少人数のチームでも高いパフォーマンスを引き出せる組織を目指します。生成AIを利用することで、判断や作業が迅速化され、スリムな体制でも業務の効率性を高めます。
第二に、業務ノウハウの共有を促進し、属人化を解消します。AI活用により、チーム内外でのノウハウが明文化され、誰が担当しても同等の成果を出せるようになります。最後に、社員個々の成長を引き出す仕組みを構築し、年次や経験に関係なく、短期間での成果を正当に評価できる環境を整えます。
DIVX代表のコメント
代表取締役社長の物部英嗣氏は、これまで未経験者からエンジニアを育成してきた歴史に触れ、生成AIの活用が人材モデルを根本から変える可能性について語りました。彼は、「過去の業界構造に基づく人材モデルには限界がある」と警告し、生成AIを利用することで新しい成果を生み出すことができる現実に触れています。
また、同社ではこの新制度を通じて、業界全体の構造改革に寄与する意欲も示しており、他社への導入支援も視野に入れています。
DIVXについて
株式会社DIVXは、東京都港区に本社を構えるクリエイティブカンパニーです。AI技術を駆使したソフトウェア開発およびソリューションの提供を行い、クライアントのデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援しています。先進技術によるサービスを展開し、事業の成功を後押しする姿勢が評価されています。公式サイトでは、さらなる情報が提供されています。