ルミラ・ダイアグノスティクス・ジャパン、新型心不全検査キットを発表
ルミラ・ダイアグノスティクス・ジャパン株式会社(以下、ルミラ・ジャパン)は、2024年3月19日に新しい心不全検査用の試薬、「ルミラ・NT-proBNPテストストリップ」の発売を予定しています。この製品は、現在使用されている「ルミラ測定機器」専用の試薬として、脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体であるNT-proBNPの検査を行います。
迅速かつ簡便な検査法
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製品の特徴
この新しい検査システムは、マイクロ流体免疫蛍光法を利用しており、心不全が疑われる患者から全血または血漿を用いて約12分でNT-proBNPの測定ができます。特に、指先から採取したわずかな量(20μL)の血液で検査ができる点が大きな魅力です。実際、こちらの製品は指先穿刺血での検査が可能な唯一のPOCT(ポイントオブケアテスト)製品なのです。
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持ち運び可能なデバイス
さらに、専用の測定機器は小型で軽量な設計となっており、バッテリー駆動も可能です。これにより外来診療はもちろん、往診や在宅医療など、様々な場面での使用が期待されています。
学会でのデモンストレーション
この新製品は、2024年3月8日から10日にかけて神戸で開催される第88回日本循環器学会学術集会でも展示される予定です。場所は神戸国際展示場の3号館D-2番ブースで、製品に直接触れることができるチャンスです。医療関係者にとって、実際の使用感を確認できる貴重な機会となることでしょう。
心不全診断の新たな可能性
ルミラ・ジャパンの代表取締役社長、加藤啓介氏は「ルミラ・NT-proBNPテストストリップ」の発売について喜びを表明しています。「この製品により、診断までの時間が大幅に短縮され、心不全の早期発見が可能になることを期待しています」とコメント。
CT法、MRI、そして血液検査といった従来の診断法に代わり、より迅速かつ効率的な診断ツールとしての役割を果たすことが期待されており、心不全に対する新たなアプローチを提供します。
海外展開と今後の展望
すでにこの製品はイギリスおよびヨーロッパでCEマークを取得し、2023年1月31日から販売が開始されています。ルミラ・ジャパンは、臨床での診断技術の向上に注力しており、心不全のみならず、糖尿病や感染症など様々な分野での検査薬提供を目指しています。
日本法人の詳細情報
企業情報として、ルミラ・ダイアグノスティクス・ジャパンは東京都新宿区に本社を構えており、各種製品の開発や販売を通じて地域医療の向上に寄与しています。興味がある方は、是非公式ウェブサイト(
LumiraDx日本語ページ)をご確認ください。
この新しい試薬の登場により、心不全の診断や治療がいっそう進化することが期待されています。