ヨドコウ桜スタジアムでの実証実験開始
このたび、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(CTC)は、オープンから5年目を迎えるヨドコウ桜スタジアムにおいて新たな実証実験を始めました。スタジアムと連携し、エッジAIカメラを活用することで、来場者の情報をリアルタイムで収集・分析し、より良い顧客体験を提供することを目指しています。
スタジアムの特性と来場者数
ヨドコウ桜スタジアムは、大阪市に位置し、年間32万人以上の来場者を誇る多目的スタジアムです。サッカー、ラグビー、アメリカンフットボールといったスポーツイベントだけでなく、卒業式や結婚式といった多様なイベントも開催されています。このような多数の来場者を受け入れるため、安全で快適な環境を整備することが急務です。
エッジAIカメラの活用
今回の実証実験では、スタジアムの入場ゲートに設置したエッジAIカメラが重要な役割を果たします。このカメラは、来場者の人数や性別、年齢などをリアルタイムで解析できるため、運営課題の可視化に役立ちます。また、収集したデータは、視覚化されることでマーケティング施策や物販品・フードの改善にも活用されます。
具体的には、来場者の流れを把握し、広告効果の評価や品揃えの最適化を図る予定です。視覚的なデータ表現により、来場者の特性を理解しやすくなり、より優れたサービス提供が可能になるでしょう。
データ保護とプライバシーの配慮
エッジAIカメラには、Idein株式会社が提供するai castを使用します。ai castはデバイス内でリアルタイムにデータ処理を行うため、高速かつ精度の高い分析が実現可能です。プライバシーに配慮した設計がされており、収集したデータは個人を特定できないテキストデータとしてクラウドに保存されます。この取り組みは、顧客のプライバシー保護と運営の効率化の両立を狙ったものです。
運営課題の解決と顧客満足の向上
この実証実験を通じて、スタジアム運営の混雑状況や安全性のリアルタイム把握が可能になります。これにより、スタッフの業務効率化が図れるだけでなく、顧客満足度の向上にもつながることでしょう。
CTCは、これまでの実績を踏まえ、多様なニーズに応じた運用支援やデータの有効活用についてもサポートを行います。今後は、ショッピングモールや空港など他の集客施設でも同様の取り組みを進め、顧客体験の向上に貢献していく方針です。
結論
このように、ヨドコウ桜スタジアムでのエッジAIカメラを用いた実証実験は、スタジアムの運営に新たな価値をもたらし、顧客体験を進化させる第一歩となるでしょう。これからの展開に期待が高まります。