着物リユースが話題
2020-05-12 10:03:49
着物リユースの新たな試みが環境大臣賞を受賞!
日本リユースシステム株式会社が、不要になった着物をモンゴルで再活用する取り組みが評価され、2019年に「環境 人づくり企業大賞」の環境大臣賞(最優秀賞)を受賞しました。この賞は、環境に配慮した企業経営を推進し、自ら環境人材を育成する企業を表彰するもので、今回の応募件数は81件にも上りました。
受賞の要因となったのは、環境(SDGs)教育に関する取り組みです。同社は全社員を対象に希望するセミナーを無料で提供するだけでなく、新入社員向けの基礎講座を実施しています。また、エネルギー消費を減らすために社員が参加する「体ぽかぽか体操」を導入し、環境への意識を高めています。
この環境教育の一環として2017年には「お針子事業」を立ち上げ、これまでに41万点以上の着物や帯を再利用してきました。特に、日本とモンゴルの学生を対象としたセミナーを実施し、着物廃棄の現状を知ってもらうことで、環境意識を高めています。日本の服飾学校の生徒たちも参加し、着物を使った新たなデザインである「お針子デール」を制作し、モンゴルのイベントで披露するなど、文化交流も促進しています。
また、これらの活動を通じて、着物の廃棄時に排出される温室効果ガスの削減にも寄与しており、SDGsの達成を手助けしています。
日本リユースシステム株式会社のお針子事業担当の望月美香氏は、受賞の喜びを語りつつ、着物や帯が持つ日本の伝統文化を守りながら、廃棄の減少に努めていく決意を示しています。共同運営企業のスタンスを反映し、環境問題や文化の理解を深めるための橋渡し役としての意義を強調しました。
この取り組みの共同運営企業の一つである株式会社BuySell Technologiesも、着物の買い取りを行う中で、再利用を進めることの重要性を認識し、モンゴルでの活動に積極的に関与しています。これにより、着物の新たな再利用の形がつくられ、環境と社会づくりに貢献するというビジョンが実現しています。
東京都セルプセンターに所属する団体も、本プロジェクトの影響を受け、着物の解体作業を行いながら、ハンディキャップのある方々に職を提供しているといいます。これは国境を越えた支援の連携を生み出し、モンゴルでも障がい者が活躍する機会を広げています。
「Japan Festival in Mongolia」などのイベントで、日本の伝統衣装が新たに生まれ変わった姿を披露され、国際交流が進む様子は、多くの関係者や参加者に感動を与えました。
こうした取り組みが広がることにより、持続可能な社会の実現に向けて貢献する動きが、地域や国を超えて進展しています。今後も、着物を軸にしたリユース活動の輪が広がり、環境問題や文化の保存へと寄与していくことが期待されます。
会社情報
- 会社名
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日本リユースシステム株式会社
- 住所
- 東京都港区港南2-15-1品川インターシティA棟28階
- 電話番号
-
03-6717-4363