国内初のマウンテンバイクワイン、南アルプスで誕生
近年、耕作放棄地の問題が深刻化していますが、南アルプス市においては、これを逆手に取った取り組みが進行中です。「南アルプスマウンテンバイク愛好会」が中心となり、マウンテンバイクをテーマにワイン造りに挑戦しています。この新たな試みは、地域の活性化だけでなく、農業問題にも取り組む有意義なプロジェクトです。
プロジェクトの背景
愛好会は、MTBの普及を目指して活動し、地域との信頼関係を構築するための様々なイベントにも参加してきました。日本の山道には、誰が利用してよいかが明確でない点が多いため、安定した走行環境を作ることが急務とされています。そのため、愛好会は区域内での許可を得るための活動も行っており、地域貢献活動としても夜祭りや清掃活動、高齢者への支援が行われています。
特に、耕作放棄地が増えているという地域の声に応える形で、2017年からワイン用のブドウ栽培を始めました。しかし、荒廃した土地を再生するのには約2~3年かかり、多くの困難がありました。昨年は初めて結実したものの、病害によって収穫は見送られました。しかし、諦めずに挑戦を続けた結果、今年ついに初収穫を迎えることができました。
今後の展開
この取り組みの成果として仕込むワインは、2022年の2月に完成の予定です。愛好会は今後、酒類販売業の免許を取得し、収穫量を増加させることでこの国内初のマウンテンバイクワインを地域資源として販売する計画です。MTBを通じて、山梨県や南アルプス市の魅力を発信し、地域活性化に寄与することが狙いです。
収穫イベントの詳細
このプロジェクトを記念した収穫イベントが2021年10月6日に行われました。参加者は15名で、赤ワイン用の「カベルネ・ソーヴィニョン」を収穫し、仕込み作業を行いました。地域の人々が一堂に会し、耕作放棄地の解消と地域活性化を目的に協力し合う姿は、地域の絆を深める貴重な瞬間でもありました。
実施概要
- - 名称: 南アルプスマウンテンバイク愛好会ワイン用ぶどう収穫
- - 日時: 2021年10月6日(水)9:00~12:00
- - 会場: 山梨県南アルプス市
- - 目的: 耕作放棄地の解消と地域の活性化
- - 内容: ぶどうの収穫、仕込み作業
- - 協力: ドメーヌヒデ、澤田屋、ベーカリールーブル
まとめ
このような取り組みを通じて、地域の新たな価値を創出するだけでなく、MTBの魅力を広めることで、地域経済全体の活性化にも寄与していくことが期待されます。南アルプスの新しい名物、マウンテンバイクワインがどのような成長を遂げていくのか、今後の展開から目が離せません。