「おくやみコーナー」認知度は高いが、利用はわずか3.7% - 終活協議会が意識調査結果を発表
近年、各市町村に設置が進んでいる「おくやみコーナー」。死亡手続に関する窓口として、ご遺族の負担軽減を目的としたこのサービスですが、一般社団法人終活協議会(東京本社:東京都豊島区)が実施した意識調査によると、認知度は高いものの、具体的なサービス内容の理解や利用経験は低いことが明らかになりました。
調査では、10~80歳代の男女6,242名を対象に、「おくやみコーナー」に関する質問が行われました。その結果、「おくやみコーナー」を「聞いたことがある」と回答した人は69.4%にのぼりましたが、「よく知っている」と答えた人はわずか3.8%にとどまりました。具体的なサービス内容について、ほとんどの人が「全く知らない」と回答しており、理解度の低さが浮き彫りになりました。
さらに、自分の住む自治体に「おくやみコーナー」が設置されているかどうかを知っている人はわずか13.3%、実際に利用したことがある人は3.7%と、利用促進に向けた課題が明確になりました。
「おくやみコーナー」では、保険証や印鑑登録証の返納、各種サービスの廃止届など、これまで各窓口で行っていた手続きを一括で受け付けることができます。しかし、その内容や利便性について、多くの国民に周知されていない現状が、今回の調査結果から明らかになりました。
終活協議会は、この調査結果を踏まえ、お客様にとって有益になる情報提供に努め、終活に関するトータルサポートを続けていく方針です。各自治体においても、積極的に「おくやみコーナー」の周知活動を行うとともに、利用促進のためのさらなる取り組みが必要とされています。
おくやみコーナーとは?
「おくやみコーナー」は、各市町村が設置する、死亡手続を行うための専用窓口です。ご遺族の負担軽減を目的として、従来は複数の窓口で手続きが必要だったものを、一括で受け付けるようにすることで、手続きの簡素化と時間短縮を実現しています。
近年、少子高齢化や核家族化が進み、故人の身の回りの整理や手続きに困る人が増えています。このような状況の中で、「おくやみコーナー」は、ご遺族にとって非常に頼りになる存在となっています。
終活協議会について
一般社団法人終活協議会は、2015年に設立された、終活に関するトータルサポートを提供する団体です。「ワンストップサービス」をモットーに、終活で悩みや不安を抱える人に寄り添い、様々なサービスを提供しています。
終活に関する知識や情報提供に加え、終活のスペシャリストである認定資格をはじめとしたさまざまな資格やセミナーを提供することで、人材育成にも力を入れています。
まとめ
「おくやみコーナー」は、ご遺族の負担軽減に役立つ重要なサービスです。しかし、今回の調査結果から、その存在や内容について、多くの国民に周知されていない現状が明らかになりました。今後、各自治体や関係機関が協力し、積極的に情報発信を行うことで、より多くの人が「おくやみコーナー」の存在を知り、活用できるようになることが期待されます。