サントリー、タイにおけるリサイクル技術の導入を発表
サントリーグループは、使用済みペットボトルをリサイクルする「FtoP®ダイレクトリサイクル技術」(以下、FtoP技術)を東南アジア市場に導入することを決めました。2028年からは、タイにおいて100%リサイクルしたペットボトルの製造を開始する予定です。このリサイクルペットボトルは、タイ国内で販売される商品の容器に順次使用されることになります。
この新たな取り組みは、岩谷産業との合弁会社Indovida (Thailand) Limitedを通じて進められており、2026年7月にはFtoP技術を利用したプリフォームの製造が始まる予定です。年間の製造能力は約4億本分を見込んでおり、全てがサントリーグループのSuntory PepsiCo Beverage Thailandに納入されます。この流れにより、サントリーグループは資源の循環と炭素排出の削減を推進していきます。
FtoP技術について
FtoPは「Flake to Preform」という意味で、回収したペットボトルをフレーク状に粉砕し、高温で溶解・ろ過して、直接プリフォームを製造するリサイクル手法です。この技術は日本国内で2018年から導入されており、化石由来の原料を使用する場合と比べてCO2排出量を約70%削減できるという特長があります。ただし、FtoP技術を国内外で展開するには、使用済みペットボトルの回収品質を安定させる必要があるため、今回の導入が大きなチャレンジとなります。
サントリーグループは、2011年よりボトルtoボトルのリサイクルに先駆けて取り組んできたことから、使用済みペットボトルの回収・選別機構や品質管理体制を整備してきました。この基盤を活かし、タイ市場でも同様の品質を確保することを目指しています。
タイでの取り組み
今回の取り組みは、サントリーホールディングスが中心となり、機器メーカーであるNGRおよびHuskyと協力して進められています。使用済みペットボトルの選別基準や除染工程をタイ市場特有の条件に最適化し、日本と同様の安全性・品質を確立することが目標です。このプロジェクトは、タイのみならず、将来的には東南アジア全体でFtoP技術を展開する道筋を作るものとなるでしょう。
企業のコメント
サントリーホールディングスの常務執行役員である浅木純は、「今回のタイでのFtoP技術の実用化により、サステナブルなペットボトルの普及に向けた大きな前進だと考えています」とコメントしています。また、岩谷産業の本折憲司取締役も「この新たな取り組みを通じて、高品質なリサイクルプリフォームの安定供給を実現したい」と述べています。Indorama VenturesのAloke LohiaグループCEOも、「今回の協業は、循環型社会の実現に向けて重要なステップです」と強調しています。
サステナビリティへの取り組み
サントリーグループは「人と自然と響きあい、豊かな生活文化を創造する」という企業理念のもと、持続可能な社会を目指してきました。FtoP技術の導入は、その実現に向けた重要な一歩であり、今後も各ステークホルダーとの連携を深め、サステナブルな経営を推進していく考えです。持続可能な未来に向けた道を切り開く取り組みとして、多くの期待が寄せられています。