埼玉県立近代美術館がデザイン・チェア購入に向けクラウドファンディングを開始
埼玉県立近代美術館がクラウドファンディングに初挑戦し、北欧デザインの名作《ボールチェア》を購入するプロジェクトを立ち上げました。これにより、椅子の鑑賞を通じた教育普及活動など、多彩な活用が期待されています。
椅子の美術館としての使命
美術館は開館当初からデザイン・チェアの収集に力を入れ、「椅子の美術館」として知られています。特に北欧デザインの椅子の収集は重要な要素です。これらの椅子はただの展示物ではなく、実際に座れるように配置されており、訪れた人々がそのデザインを体験し、楽しむことができます。
クラウドファンディングの概要
この新たなプロジェクトでは、寄付金を活用してエーロ・アールニオによる代表作《ボールチェア》を購入することを目指しています。目標金額は150万円で、寄付には返礼品はありません。募集方法としては、ふるさと納税ポータルサイト「ふるさとチョイス」と「さとふる」にて受け付けられます。
- - ふるさとチョイス: 令和7年8月4日から10月31日まで
- - さとふる: 令和7年9月1日から11月30日まで
寄付の受付が終了した後、このプロジェクトの進捗状況は美術館の公式HPやSNSを通じて随時報告される予定です。
エーロ・アールニオの《ボールチェア》とは
1963年にデザインされた《ボールチェア》は、フィンランド出身のデザイナーエーロ・アールニオの代表作で、1966年に世界的に発表されました。この椅子は球体が宙に浮かぶ独特の形状と、ポップな色彩が特徴で、1960年代の宇宙時代の理想を予感させるもので、多くの人々に愛されています。
今回購入を目指すのは、1996年から2016年まで製造されていたアデルタ社のものです。シェルが白、座面が黒という、アールニオが特に好んだ配色のモデルになります。
教育普及活動の可能性
このデザイン・チェアの購入は、教育普及活動の一環として、多くの可能性を秘めています。
- - 創作ワークショップの実施: 椅子の鑑賞や体験を通じての創作活動が行われ、子どもたちにデザインの楽しさを知ってもらう機会が提供されます。
- - 学校との協力: 授業でのプログラムとして、デザイン・チェアを使った鑑賞プログラムを展開することも期待されています。
これにより、県内外の人々が気軽にデザインとアートに触れる機会を創出することができます。
また、北欧デザインの椅子ターニング・ポイントとして、エーロ・アールニオの椅子を中心に、他の北欧デザイナーによる名作と一緒に展示し、デザインの歴史を広めることができます。
寄付の税額控除について
本プロジェクトへの寄付は「ふるさと納税」の対象となり、居住地に関係なく、所得税や住民税の還付・控除を受けることが可能です。一定額を超えた寄付について、具体的な還付・控除が受けられますので、参加しやすい制度です。
お問合せ先
プロジェクトやクラウドファンディングに関する詳細は、埼玉県立近代美術館や企画財政部に直接お問い合わせください。
- - 県立近代美術館: 教育・広報担当 048-824-0110
- - 企画財政部: 財政課 民間資金担当 048-830-2153
この機会に、埼玉の美術館での新しいデザイン体験にぜひご参加ください!