日産、同志社大学、京田辺市が連携!EV活用で持続可能なまちづくりへ
京都府京田辺市、同志社大学、そして日産自動車株式会社の3者は、持続可能なまちづくりを目指し、電気自動車(EV)を活用したカーボンゼロシティとモビリティサービスを推進していくための連携協定を締結しました。この協定は、それぞれの強みを活かし、地域社会の課題解決と持続可能な発展に貢献することを目的としています。
協定締結の背景:脱炭素化に向けた取り組みと地域交通の課題
京田辺市は、2050年までに市内の二酸化炭素排出量実質ゼロを目指す「ゼロカーボンシティ」を宣言し、脱炭素化に向けた取り組みを積極的に推進しています。また、地域公共交通の維持にも力を入れており、多様な交通施策を活用することで、個人や組織の移動状況が社会にとって望ましい方向へ変化することを促すモビリティ・マネージメントの強化に取り組んでいます。
一方、同志社大学は、温室効果ガスCO2リサイクル社会の実現に向け、産官学連携による教育研究活動を推進する「同志社大学カーボンリサイクル教育研究プラットフォーム」を設立し、「カーボンリサイクル」に取り組んでいます。さらに、将来に向けたモビリティ変革の実現を目指し、「モビリティ研究センター」では、ダイナミックマップを基盤とした情報通信基盤の研究開発を行い、複数モビリティの協調走行や域内交通の最適化を実現するための取り組みを進めています。
日産自動車は、長年培ってきたEVに関するノウハウやネットワークを活かし、脱炭素化の実現、少子高齢化に伴うドライバー不足や地域社会が抱えるモビリティ課題の解決、そして誰もが自由に移動できる新しいモビリティサービスの提供による社会変革を推進しています。
具体的な活動内容:研究・共同検討・社会実装
今回の連携協定では、以下の具体的な活動内容が盛り込まれています。
同志社大学カーボンリサイクル技術と日産VGI技術の連携によるカーボンニュートラル技術の共同研究:両者の技術を融合し、より効果的なカーボンニュートラル技術の開発を目指します。
京田辺キャンパスのカーボンニュートラル化に関する共同検討:キャンパスにおけるエネルギー消費の効率化や再生可能エネルギーの導入などを検討し、カーボンニュートラル化への道筋を探ります。
オンデマンド交通や将来的な自動運転の実装を含めた地域交通の在り方の共同検討:地域の交通課題を解決するための新たなモビリティサービスの導入の可能性を探ります。
京田辺キャンパスをコア研究施設とし、学生・住民・行政連携型の持続的な活動:キャンパスを拠点とした持続可能な活動モデルを構築し、地域社会全体への波及を目指します。
3者の連携で目指すもの:ゼロ・エミッション社会と持続可能なまち
この3者連携協定は、EVの積極的な活用を通して、脱炭素社会の実現と、地域社会へのモビリティサービス貢献を目指しています。3者は、新たなプログラムを創出し、様々な取り組みを通じて、京田辺市が目指す「ゼロカーボンシティ」の実現、ゼロ・エミッション社会の先にある美しい自然環境の保全、そしてクリーンで住みやすい持続可能なまちづくりを共創していきます。
各者の期待:革新的な技術と地域社会への貢献
日産自動車の社長兼CEO、内田誠氏は、長年培ってきた電動化・知能化技術に加え、カーボンニュートラルやモビリティに関する様々な課題解決の経験を活かし、同志社大学との連携を通じて京田辺市の目標達成に貢献したいと意気込みを語りました。
同志社大学の学長、小原克博氏は、先端的な教育・研究の成果を地域社会に還元し、地域活性化の中核的な役割を果たしたいと考えていると述べ、今回の連携協定が、モビリティとエネルギーマネージメントに関する研究の発展と社会実装につながると期待を表明しました。
京田辺市長の、上村崇氏は、同志社大学との連携に加え、日産自動車というグローバル企業が加わったことで、モビリティとエネルギーマネージメントに関する取り組みが大きく前進すると確信し、本市の未来にとって大きな可能性を秘めていると強調しました。
期待される今後の展開
今回の3者連携協定は、EVを活用した持続可能なまちづくりという共通の目標を掲げ、産官学連携による新たな取り組みの始まりです。今後の具体的な活動内容や成果に注目が集まります。