KongとSI&Cが提携
APIマネジメントプラットフォームのリーディング企業、Kong株式会社(東京都港区)と、システムインテグレーターのSI&C(同じく東京港区)が新たに戦略的パートナーシップを結びました。この提携の目的は、日本市場における企業のAPI活用を促進することであり、より高い競争力とイノベーションを生み出すための重要な取り組みです。
Kongは、APIを単なるシステムの連携手段ではなく、企業の競争力を高める「戦略的アセット」とし、その実現を目指しています。それには、テクノロジーに加えてビジネスの理解が必要とされます。この観点から、SI&Cとの提携が特に重要です。SI&Cの業界知見とコンサルティング力を活かし、KongのAPI基盤を通じて、日本企業のデジタル変革(DX)と競争力の強化を支援します。
パートナーシップの背景
近年、多くの企業が競争力を維持・強化するために、クラウド技術やマイクロサービス、さらにはAIを活用した新たなサービス創出を進めています。これによりAPIの役割が一層重要になっています。企業がAPIファーストを実現するためには、優れたテクノロジーだけでなく、ビジネス現場の課題を共に理解し、戦略を描くことが重要です。
Kongはこのことを深く認識しており、APIを企業の成長の源泉として位置づけています。そこで、SI&Cの知見を活用できることは、両社の目標達成において大きな意味を持ちます。SI&Cは豊富な業界経験と実践的なアプローチで、日本企業のAPI活用を促進するための理想的なパートナーといえるでしょう。
SI&CがKongを選んだ理由
SI&Cの代表、岩澤俊典社長は、Kongのオープンソース版を以前から利用しており、その高いパフォーマンスや柔軟性を高く評価しています。Kongのシステムはユーザーフレンドリーで、迅速なサービスの開発や運用が可能である点が、採用の理由の一つです。
さらにKongは、世界中で何十億件ものAPIリクエストを安定して処理しており、大規模な日本企業においても信頼性の高い選択肢です。また、日本市場向けに特化した製品とサポート体制を強化していることも、両社のパートナーシップを結ぶ重要なポイントでした。
クライアントへのメリット
この提携により、両社はクライアントに対して競争力の強化や柔軟なサービス開発を支援します。SI&Cが持つ技術力とコンサルティング力を駆使し、KongのAPIプラットフォームを組み合わせることで、社内外のデータ連携を迅速かつ安全に行います。これにより、企業は変化に強いデジタルサービスを開発できるようになります。
また、APIの活用によって、企業はデータや機能を外部に安全に公開でき、異業種連携や新たなビジネスモデルの構築が可能になります。さらに、AIの活用を前提としたデータ連携基盤を整備することで、質の高いデータをリアルタイムに結びつけ、AI活用を促進することが期待されます。
今後の展開として、APIハブの構築や、Kongを中核にした他の製品との統合支援も進める予定です。SI&Cは、Kongのプラットフォームを活用し、デジタル変革を推進するためのソリューションを提供します。
5年間の事業目標
両社は、2030年までに50社以上のクライアントを獲得し、製造業や金融業、流通業、さらには地方自治体といった多様な業界向けにサービスの展開を目指しています。このパートナーシップを通じて、日本企業の持続的な成長とイノベーションを支援することが期待されています。
KongとSI&Cの戦略的な連携によって、日本市場におけるAPIエコノミーがさらに進展し、企業のデジタルトランスフォーメーションが実現されていくことでしょう。