新たに登場した「NGATE-1」とは?
2023年10月、メカトラックス株式会社と株式会社中村電機製作所が共同開発した耐圧防爆型IoTゲートウェイ「NGATE-1」が、東京ビッグサイトで開催された「第50回プラントメンテナンスショー」にて発表されました。本製品は、可燃性ガスや蒸気が混合し爆発の危険がある防爆エリア、具体的には化学工場や石油プラントでも使用できるよう設計されています。ラズベリーパイをベースにし、無線と有線の両方の通信方式に対応しており、国際的な防爆検定もクリアしています。
「NGATE-1」の特長
「NGATE-1」の特筆すべき点は、その安全性と通信能力にあります。以下の特長が挙げられます:
- - 防爆エリアでの使用が可能(Zone1、Zone2):一般的な環境での使用を超えて、危険領域でも安心して使用できます。
- - 高速・安定したデータ転送:LTEやWi-Fi、Bluetoothなど、多様な無線通信に加え、有線接続も可能です。
- - 堅牢な設計:IP66の保護構造を有しており、厳しい環境にも耐えうる耐久性があります。
- - 安心の電源管理機能:電源断時に自動シャットダウンし、その後の復旧も自動で行います。これは特に工場の運用において非常に重要な機能です。
開発の背景と意義
中村電機製作所は1946年からの歴史を持つ防爆機器専門のメーカーであり、多くの実績を積んでいます。また、メカトラックスは、2012年にラズベリーパイが販売されて以降、関連製品を数多く展開してきました。この2社によるコラボレーションは、技術力の結集を意味し、これまでにない製品を世に送り出すことができました。
「NGATE-1」は、特に現代の産業において、デジタル化の進展が求められる中での重要な製品です。情報通信の環境整備を進めることで、持続可能な社会の実現に寄与することを目指しています。
仕様情報と利用シーン
「NGATE-1」は、以下の仕様を持っています:
- - 型式: NGATE-1
- - 防爆構造: ExdIIB+H2 T4 Gb
- - 検定合格番号: NC10115X
- - 設置場所: ゾーン1、2
- - 使用電圧: AC100~240V
- - 動作温度: 0℃~+50℃
- - 寸法: 520(H) x 588(W) x 200(D) mm
- - 接続可能なセンサ: RS232C/RS422/RS485、アナログセンサ、無線センサ
このゲートウェイの特長を活かすことで、情報収集の効率化やリアルタイムなデータ処理が可能になります。化学工場や石油プラントにおいて、設備の状態監視やトラブルシューティングが容易になり、業務の効率化につながることでしょう。
まとめ
メカトラックスと中村電機製作所が生み出した「NGATE-1」は、特に防爆エリアでの使用が求められる業種には最適な選択肢です。今後、この製品が多くの産業現場で利用され、デジタル活用が進むことを期待しています。詳しい情報は、中村電機製作所の公式ウェブサイトをご覧ください。