宮﨑駿監督の初自筆画集『ナウシカ前史』が登場
2025年7月8日に発売される『宮﨑駿イメージボード全集 4 ナウシカ前史』は、映画監督でありアニメーターでもある宮﨑駿が自ら描いた貴重なイメージボードを多数収録した画集です。本書では、未発表の作品も含めた過去の様々な絵が一堂に集められ、ファンやアニメ愛好者にとって、非常に魅力的な内容となっています。
この全集は、2024年12月から始まったシリーズの一環として、これまでの作品をまとめたものです。第一弾から第三弾に続く最新刊として、ナウシカの誕生に至るまでの軌跡を探る内容になっています。鈴木敏夫プロデューサーの巻末インタビューは、当時の制作背景や思いを知るための必須の読み物です。
宮﨑駿の創作の軌跡
『ナウシカ前史』には、「風の谷のナウシカ」が誕生する以前の様々な企画やキャラクターが描かれています。宮﨑駿さんは、かねてから「ロルフ」や「ヤラ」といった試作を行っており、それを通じて最終的に「ナウシカ」が形作られていく過程が見えます。鈴木敏夫氏のインタビューによれば、これらの未発表の絵は文字通り「ナウシカの原型」であり、彼が生み出すキャラクターの根底にある思想を垣間見ることができます。
特に注目すべきは、本書に収録される188点のイメージボードのうち、58点が初公開であることです。それらは後の作品にも影響を与える、貴重なアートです。作品ごとの登場キャラクターや風景描写からは、宮﨑駿がいかにしてアニメ制作を進めていったのか、その思考過程や美学が感じ取れることでしょう。
画集を手にした時の驚き
本書の発売に関わった編集者によると、出版される内容を見て驚愕する読者が多いはずです。「こんなに多くの絵が描かれていたのか」と感じることでしょう。宮﨑駿監督の独自の世界観がどのように形成されてきたのか、作品を超えて感じることができる貴重な資料です。この全集によって、さらなる宮﨑駿の研究が進展することが期待されています。
今後の展望
今後の刊行予定としては、2025年12月には『宮﨑駿イメージボード全集 5 紅の豚』が、2026年初夏には『6 耳をすませば On Your Mark』が予定されています。最新刊の情報や続報は、特設サイトを通じて案内があるので、ファンの方々は楽しみに待つことができそうです。
宮﨑駿監督が手掛けるイメージボードは、彼自身が描く壮大な作品世界を探索するための重要なツールです。これにより彼の創作プロセスがより明確になります。全国の書店で手に入る『宮﨑駿イメージボード全集』は、彼の癒されるアートの数々を堪能する大チャンスです!
書誌情報
- - タイトル: 宮﨑駿イメージボード全集 4 ナウシカ前史
- - 発売日: 2025年7月8日
- - ページ数: 192頁
- - ISBN: 978-4-00-028834-7
- - 価格: 6,000円(税別)
詳しくは
岩波書店 をご覧ください。